「どー」
メルメちゃんが、私の周りでぴょんぴょんくるくるしながら、進捗を訪ねてくる。
可愛いわね。
このまま、ずっとぴょんぴょんくるくるさせながら、私の様子を気にさせながら、鑑賞していたいわね。
鑑賞だけではすみませんね、これは。
「できそー?」
ええ、しちゃいそうです。
できるかもしれませんね、私とメルルちゃんの。ふふふ。
名前は、カレンなんてどうでしょうか。
きっと可憐な美少女になるでしょう。
絶対、女の子です。
ステータス画面をいくらいじっても、前世での本当の私の見た目を出す事も、容姿をいじる事もできはしなかった。
「無理だったわ」
「えー」
「前世の本当のお姉ちゃんの容姿にして欲しかったなー」
「その方が、お姉ちゃんがよりメルメの引き立て役になるもん」
より。よりですか。
けれども、メルメちゃんに言われると怒りもわかないものね。
メルメちゃんは本当に可愛いから。
「十分、メルメちゃんの引き立て役になってるよ私」
「まずメルメちゃんに引き立て役って必要かしら」
「引き立て役なんていなくても十分を過ぎた可愛さじゃない」
本当に、そう思うのだけれど。
ここまで可愛いメルメちゃんに、引き立て役なんて必要かしら。
「必要だよ」
「メルメの可愛さは世界1ってわけじゃないもん」
「それに、例え世界1の可愛さだとしてもね」
「可愛ければ可愛いほどいいんだよ」
「可愛さってのは強さだから」
「可愛さってのはステータスなんだよ」
「世界1強い人でも」
「もっと強くなりたい」
「決して誰にも負けたくない」
「そうやって、もっと強くなろうとするでしょう」
「世界1のお金持ちの人が」
「これ以上お金を増やしてどうするのかと言われてても」
「もっとお金を増やそうとするでしょう」
「絶対に貧乏にはなりたくないって思うんだよ」
「世界1のお金持ちってのはね」
「だから、世界1可愛いメルメの敵も」
「いつももっともっと可愛くなろうとしてて」
「2番目以降に可愛い人達に絶対負けたくないって」
「ずっとそう思って生きてるんだよ」
「だから、メルメはもっともっと可愛くならなくちゃいけないの」
「メルメね、もっと可愛くなる理由を知ってるの」
「だからメルメがこれだけ可愛くても」
「引き立て役は必要なの」
「だから、引き立て役としても」
「これからよろしくねお姉ちゃん」
あ、はい、よろしくお願いします。
これからも、メルメちゃんの引き立て役として頑張ります。
読み終わったら、ポイントを付けましょう!