「お姉ちゃん、ずっと1人でぶつぶつ言ってるけど装備買い終わった?」
メルメちゃんが、目の前で声を掛けてくる。
「ええ。これからのスキル構成の事とか考えてたら声に出ちゃってたみたいね」
「無人島でレズハーレムするためのスキル構成?」
「スマホの広告に出てくるよねぇああいうの」
「うん、私もスマホの広告に出てくるから」
「困るわよね。嫌でも記憶に残ってて」
買って見てました。
「ほら、私VIV。サバイバルのステータスがLV1から100もあるから」
「サバイバル能力を活かした方がいいかなって」
「VIV?メルメのステータスにそんなのないよ」
え?もしかして、やっぱりこのVIVってのはこのゲームに転生した私だけの特別ステータス?
やっぱり、私はこのサバイバルステータスで無双レズハーレム私TUEEEしてしまうのかしら。
望むところよね。
「大丈夫。無人島に遭難イベントがあっても私が守ってあげるから」
「わーい」
「それで、お礼にぺろぺろなんだよね」
返答に困ってしまったわ。
誰よ、ぺろぺろとか言ってたの。
「いいよ」
「助けるとか守るとか戦うってのは」
「何かと引き換えだよ」
「見返りがないとそんな事しないもん」
二重に返答に困ってるわ。
「報酬や見返りなんていらないっていう人達も」
「報酬や見返りなんてなくても戦う。無償で人を助ける」
「そんな自分が好きだから」
「そんな自分を人に認識してもらうため」
「そんな事のために戦うんだよ」
「メルメはそういう事詳しいんだよ」
「えっへん」
私には、何も言えなかった。
「そういうものかもしれないわね」
「ごめんなさい、私はその話しには何も言えないわ」
ごめんなさい。
「話しを逸らすようで悪いけれど」
「RCHってステータス、メルメちゃんにもあるかしら」
強引に話しを逸らすが、確認しておきたかった事だ。
「RCH?」
「ええ、タップするとリアルチャームとしか説明も出てこないし
「MMORPGでこんなステータスが記憶に残ってないから」
「そのステータスもメルメにないよ」
やはり、リアルチャームというのは、前世での魅力、カリスマなのかしら。
現世からVRMMO装置を通してログインしてるプレイヤーには、ない数値なんでしょう。
「やっぱりそうなのね」
「この世界に転生してきたプレイヤーだけのステータスで」
「前世での魅力。カリスマってやつなんだと思うけど」
「私、前世でそんなに魅力あったかなって」
「そのおっぱいも前世の本当の自分より大きくしてあるんでしょ」
私、そんなに独り言言ってました?
「ふふ、聴こえてたのね」
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