桜が散る頃…
誰にだって咲いて散る時がある。
見える美しさ、見えない美しさもある。
「君が手に持つ散った桜は何に使うの?」
疑問に思った僕は見知らぬ君に言った
「散ったら花じゃないの?」
君の言葉は何故か心に響いた。
そんな僕は言葉も出なかった
”あなたは僕に微笑んだ”
別の日またあの場所に君がいると思い
自然に体がその方向に歩き出す。
君は桜で地面が埋め尽くされている
場所で体を横にして目を閉じている
そんな僕は君の頬に触れたその手に
君も触れた時に不意に言った
「散った桜は花じゃないの?」同じ言葉を言った
僕は思うまま言った
「まだ生きてる、その花は生きる美しさ、散る美しさを教えてくれた」
柄にもない言葉を言った。
君は体を起こして僕に微笑んで言った
「それがあなたが思う「美」なのね…」
言葉を残し何処かに去っていった…
後日、君を見る事は無かった…
僕は勝手ながらあの桜は君だと思った
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