サルはロナックに1つ聞いた。空き部屋が1つだけある。そこはなぜ空いているのか。答えは1つで、マリブの部屋だからだ。意外にもサルの部屋から近い。理由はともあれ、サルの部屋で寝ることはやめて欲しいと願う。マリブが戻って3日が経った。あれからなぜか奴はサルの部屋で寝ている事が多い、一緒に寝たら暑い、しかもすっぽんぽんで何も着てないし、男だと思われてない。それか襲われてもいいと思われている。だが、サルはそんな事はどうでもいい。早く何処かに行って欲しいと思っていた。今日も一緒に寝ている。
〈サル〉あのさマリブ
〈マリブ〉なに?
〈サル〉どいてくれない? ここ俺の部屋なんだけど
〈マリブ〉気にするな
〈サル〉そういう問題じゃない! 君には君の部屋があるじゃないか! なぜそっちに行かない!?
〈マリブ〉いいじゃん、釣れないな。それになんでそんなに追い出そうとするの? 何かいやらしい事考えてる?
すると魔女の微笑みを浮かべ、サルの足から股間を軽く触る。
〈サル〉やめろ! 早くでてけ!
サルはマリブを部屋から追い出した。強く扉を閉める。マリブの吐息は耳元で囁かれて、まるで冷たい氷、怖く感じる。
〈ラディ〉ん? なに朝からすっぽんぽんで扉の前にいるんだい? マリブ
〈マリブ〉サル君に追い出されちゃった
〈ラディ〉いやてへぺろとか要らないから。てかそれはあんたが悪いでしょ
〈マリブ〉私は仲良くしたいの!!
〈ラディ〉そんなんじゃ仲良くなれないよ、サルはそういうの疎くはない。人に触れられるのは怖く感じるほどだ
〈マリブ〉怖く? どういう意味?
〈ラディ〉さあね? まだサルの事知らなすぎる、そのうち分かるさ
と、ラディは1階に降りた。
〈マリブ〉深いわね
マリブは立ち上がると、あくびをしながら自分の部屋に入った。これからまた少し寝るようだ。寝たりない。
少しして、サルが起きてきて1階に降りるとラディとロナックが居る。その時、タバコを吸いながらブランデーを嗜む。
この日は、休日で各々の休日だ。ニーノは朝から居ない。
ジュリシアと何処かで呑んで居るらしい。
マルディさんの娘さんだ。
〈ロナック〉起きたか、1杯どうだ?
〈サル〉へえ〜 カルヴァドス バッチ12年か、美味しそうだ
〈ロナック〉さっき奴が来てたんだ
〈サル〉奴って?
〈ラディ〉トスウだよ
〈サル〉また仕事の依頼かい?
〈ロナック〉それが、いまの家業を辞めて情報屋をするって。しかもラウルペリから離れるそうだ
〈サル〉え、なんでまた?
〈ロナック〉ホンジュラスのベイ諸島に暮らしたいと言ってた
〈サル〉そうなのか
〈ロナック〉まあこちらとしては情報屋が増えるのは頼もしい。今まではシラーだけだからな。奴は気に入った人物しか取らない、気難しいからな
〈サル〉そうなのか、シラーさんとは会ったことないな
〈ロナック〉そうかまだ会ったことなかったか、まあ今度からは恐らくこの2人から情報を得ることになる。近々会うだろう
〈サル〉いつも主直接の依頼が多いからな、そこから情報が得られる、そりゃ情報屋を雇わなくてもいい。使いたい時に使う
〈ロナック〉そうだな
〈サル〉そう言えば、今度マフィアのボス達の懇親会があるらしい。そこに俺らに招待されてるが、どうする?
〈ロナック〉懇親会? なんだそれ
〈サル〉集まるのはチロル・グロゥ、北斗七星、ジャコ、アトーニー、オーアだ
〈ロナック〉犬は呼ばれなかったか
〈サル〉いいや呼んだそうだ、でも断った
〈ロナック〉俺たちはマフィアではない、行く義理はない
〈サル〉わかった
サルはブランデーを飲む。
〈サル〉これは美味い
そのブランデーの味はサルの身体全身を巡るようだ。疲れきっていて唯一の休みにブランデーを飲む、そしてロナックが用意したアル・カポネを吸う。久しぶりの贅沢とした休日だ。
今日はロナック達はどこも行かなかった。
♯18 día festivo.1 休日1
…… ᴛᴏ ʙᴇ ᴄᴏɴᴛɪɴᴜᴇᴅ
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