グスマンはケリーに頼まれポップコーンを買うために売店へと向かった。
やあ、ポップコーンくれ。塩だ。
ポップコーンね、分かった。
と、気さくに接客をする女性店員。
2分ほど待って、すぐにポップコーンが出てきた。
はい、ポップコーン。
グスマンはポップコーンの容器を受けとり、戻ろうとするとある事に気づき、立ち止まる。
暫くポップコーンの容器を見つめながら、売店に戻る。
ねえ君、これ…… 。
はい、ポップコーンでございます。
ああ、わかってる。でもこの容器小さく無いか? 飲み物の容器の子供用みたいな容器に見えるんだが?
それもそうです。お子様用Rの容器ですので。
はあ、なるほど。で? なんでお子様用に? おれがお子様に見えたのか?
いえ。容器はおっしゃらなかったので。
なるほど。お前バカにしてるのか? どうみたらお子様用になるんだ? 普通Mだろ!? 大人なんだから!
そのMの容器はSです。
なんだって? その容器をみせろ。
と、グスマンが言う。その店員はポップコーン容器のM(S)を取り出してグスマンに見せる。
グスマンが思っていた通り少し小さめの、よく見かける小さいほうの容器だった。
1つ言うが、君はこの容器が僕に合っていると思うか?
いいえ、普通はもっと大きなサイズを頼まれます。
分かってるならその大きなMサイズでポップコーンを作れ!
わかりました。2ドルになります。
は? なんだって? お前金取るのか?
はい、お仕事なので。
お前が間違えたのに! なんでおれが払わないといけない!?
だって…… そういう決まりですので…… 。
すこし怯えた表情だった。言うなら怖がっている時のわんちゃんのようだ。
くっそ! わかっよ! 払うよ、2ドル!
と、グスマンは2ドルを渡した。その後Mの容器のポップコーンを貰って、映画に戻った。
グスマンは少し不機嫌だった。
ほら! ポップコーン!
と、言葉を荒らげる。
どうしたんだ? グスマン?
と、チャービルが聞く。
後で言う。映画をみたい。
わかったよ。
──────── 1時間半後
映画が終わると帰りながら、話す。
グスマンなにがあった?
それか。なあ、ここよりいつもの映画館のほうが良かったな。
えーと? なにが?
ここはぼったくりとおれをお子ちゃま扱いする連中の集まりだ!
話せよ、グスマン。
そうよ、なにがあったの?
するとグスマンはさっき起こったことを話す。
それもそのはず、この映画はいつも来ている映画館ではない。チャービルが仕事だったのでそのついでに寄った映画館、「パラパラ映画館」だ。
いつも行っているのは、ここからもう少し離れている。「アルガ映画館」だ。
そんな事があったのか?
そうだ! おれはあんな事初めてだ!
まあまあ落ち着来なさい!
と、ケリーが言う。
元はお前が買ってこいって言うからこうなったんだ! 2ドル返せ!
なんだって!? いいわよ! 2ドルね!
と、ケリーは2ドルをグスマンに渡した。
場の雰囲気がドクドクしくなった。今日はもう帰ろうとチャービルは言う。
それに賛同するケリーとグスマン。
各々帰るのだが、ケリーとグスマンは喧嘩をしてしまったままだ。
そのまま次の日が訪れる。
ー ♯5 グスマンとポップコーン2 ー つづく。
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