アーリントン、ミルビーロード周辺。
ねえ、そのB棟はどこにあるの?
と、ケリーが言う。
たしかビーニーズの2号店の近くにあるらしい。
驚いたな、ビーニーズがあるのか?
と、グスマンが言う。
ああ、あるようだな。あれかな?
と、チャービルはビーニーズらしいお店を指さす。
このビーニーズはオレンジ色だな。
すごい色だな、なんかエネルギッシュな感じ。
と、グスマンが言う。
とにかくこのビーニーズの近くにあるはずだ。あれかな? B棟は?
そうチャービルが言う。
その建物は以前チャービルが住んでいたスキロスA棟とそんな風貌は変わらない、紫色ぽいレトロなレンガ造りのようなオシャレなアパートだ。中にはちゃんとエレベーターもあるし、管理人もいる。
ここの161号室だそうだ。
チャービルはそういうと、B棟にケリーとグスマンと入った。
チャービルは管理人から鍵を貰う。
やあ、チャービルだ。ダニエルから鍵預かってないか?
あ〜あの売れないコメディアンか。
う、売れないコメディアン?? いやおれはビブリオセラピーだ。コメディアンじゃない。
はいよ、本好きはうるさいな。すきだよそういう所。えーと君はたしか161号室だな、5階の。あ、あったあった! 持っていきな泥棒!?
はあ? なんだって? おれは何も盗んでないぞ? なにいってんだ?
軽いジュークだよ!! 映画でよくあるだろ? 一度言ってみたかったんだよねー!
あっそ…… 。
なんだよ? コメディアンなら面白い事いえよ。
だから俺はコメディアンじゃないって!
わかったよ、はやくいきな。
そうするよ、またな。
チャービルはそういうと、エレベーターにのる。グスマンとケリーも続く。エレベーターにのると、先ほどの管理人の噂を言う。
あいつとはこれからも不穏な空気を感じるな。
と、チャービルが言う。
そうだな、でも売れないコメディアンとは上手く言ったものだ(笑)。
グスマンはチャービルを貶す。
うるさいぞ! グスマン!
でもなんか鼻につく言い方よね! 聞いててむかむかする。
と、ケリーが言う。
話している間にエレベーターは5階に着く。「チーン」と着いた音がする。
お、着いたみたいだな。
と、チャービルが言う。
3人は降りると、部屋番号161号室を探した。辺りを見渡す。161号室を見つけたのは、グスマンだった。
おい! あったぞ、161号室を。
おっ! あったのか、どこだ?
ここだ!
チャービルとケリーはその場所に向かった。
ここか、なるほど。エレベーターから右奥の一番右の部屋、さらにこの中世みたいなレトロな扉、隣はだれがいるのか分からない。もしかしたら、グスマンみたいな隣人がいるのかもな、おかしいやつが。
と、チャービルが言う。
減らず口言ってないで、さっさと開けろよ。
グスマンは少し機嫌が悪くなる。
はいはい。
チャービルが扉を開ける。
あいたぞ、ここが新居だ。
3人は、161号室にはいる。
お! いいわね!
と、ケリーが言う。
3人は部屋を見渡す。
すると、ケリーが言う。
うん、いい部屋…… ピンク? ねえ、ビル、グスマン。
どうした、ケリー。
これどう思う?
グスマンとチャービルはケリーのほうへ来る。
なにが? たかがピンクじゃないかケリー。
ビル、あなた本気? ピンクのソファーよ!!
うんピンクだな、あ!! ピンクだって!? なんでだ!?
ピンクね。
と、グスマンは笑う。チャービルはびっくりして頭をかかえる。
なんでピンクなんだ?
さーね? きいたら?
と、ケリーが言う。
そうするよ。
チャービルが答える。
場所良き部屋も良き、家具もある、しかも5階の奥の位置で素晴らしい部屋にテンションが上がる3人だったが、ピンクのソファーをみて明らかに嫌そうな顔をみせていた。主にチャービルが嫌そうに顔がブルドッグみたいだ。グスマンはそれをみて笑っていた。
ー #21 新しい部屋 ー 続く。
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