現在は冬、今日もチャービルは講演会に出演していた。
今日、紹介するのはスウェーデンの作家であるエマヌエル・スウェーデンボルグです。
この人は生きながら霊界を見てきたというお話があります。その体験に基づく資料はいくつかあります。
イギリスの大英博物館に保管されてます。そして、今回の主役はこのスウェーデンボルグの霊界日記という作品です。
と、チャービルはそのスウェーデンボルグの本を見せる。
彼は霊界体験をしています。おれは霊的な体験はした事ないです。幽霊もみたことないです。それにそこまで信用もしてない。だって、見たこともないのに信用はできません。
そうですよね? みんなは見たことある?
その問いに観客たちは見たことある人は「ある!」と答える。
おれは霊的体験を1度でいいからしてみたいです。ちょっと怖いですが。
スウェーデンボルグみたいに霊界と交信して、こう言いたいです。「おい! 霊を見れるようにしろ! 今度の野球はどうやったら勝てるんだ?次の競馬を当ててくれよ! 霊界ならわかるよね?」。
と、ここで講演が終わる。
─────── ビーニーズにて。
チャービルとグスマンはコーヒーを飲んでいる。
なあ、知ってる? コーヒーを飲み終わったあと粉があるだろ? その粉で占いをするやつ。
と、チャービルは話す。
占い? そんなので僕の人生は変わらんよ。第一、粉でどうやって占いをするんだ?
カップにソーサーを被せてひっくり返して、カップの底に指を乗せて祈るんだ。で、器が冷めたらカップの底から広かった粉で占うんだ。
へー、そんなので出来るんだな。
そうだな。明日、クリスマスか。
そうだ! 明後日ボクシング・デーじゃないか! チケットは手に入れたか?
チケットは明日取りに行く予定だ、お前の分とケリーの分もな。
なるほどな! 楽しみだよ! いつかアニメ化すると思ったよ!
だろうな、お前は先見の目があるだろうからな。
ところでさ今日何すんの?
今日? 今日は特に予定はないな。あ、ラジオ収録がある。
ラジオ収録? なんの?
いや予定だよ、かもの話だ。冠番組のブック・オブ・アメリカのやつだよ。
あー あれか! 決まったのね、前言ってたね。それ今日か。
そのはずだ、詳細送られてくる。
そろそろ行くか。
そうだな。
そう言うと、2人は割り勘で支払いを済まし、チャービルのアパートに戻った。
部屋へ戻ると、グスマンはトイレにいく。
と、そこにインターフォンがなる。声の主はケリーだ。いつも通りチャービルは鍵を開けて、扉を開ける。
すぐにケリーはやってくる。
やあ! ビル!
ああ、おはよケリー。
グスマンは?
トイレ。
ここにいるよー!
グスマンはトイレから大声で答える。
お前出てからにしろよ!
と、チャービルは怒る。
そういえば明日のチケットは?
明日のチケット? あーあれか、あれは明日奴にもらう予定だ、ケリーも来いよ。グスマンも来るから。
わかった。今日何するの?
今日はラジオ収録があるかも。
ブックオブアメリカ?
そう、それ。
あれか、ねえ! 私も出ていい?
いいけど、なんで?
いいじゃない! 面白そう!
ただ、本を語るだけだぞ。君本読むの?
一応出版社に務めてるんだけど?
営業だろ?
まあそうだけど。
いいよ、じゃあ出版社の話をしてくれ。
わかった。何時から?
それが、まだやるか分からないんだ。連絡が来なくて。
あーそか。なら後で連絡して。
ああ。
そこにグスマンがトイレから出てくる。
やあ、グスマン。
と、ケリーが言う。
ああ、ケリー。もう夜だから帰るよ、ビル。
え? 帰るのか?
明日忙しいんだ、靴を買いにいく。なあ、チケット行く時連絡してくれ、ビーニーズで待ち合わせよう。
わかった、またな!
グスマンは自分の家へ帰った。
明日はあのチケットを3人で貰いに行くようだ。
ー ♯33 12月26日 ー つづく。
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