この世界の遥か南東に位置するデットリーフ大陸の、ダシェルバウンズ国にある龍崇拝聖教『ドラグオニキス』の教会本部では、教主と3名の幹部の者が祈りを捧げていた。
ここはクリスティス国があるジュエリィナブル大陸より、遥か東南に位置するデッドリーフ大陸。
この大陸には多種多様な種族がいて共存し合い暮らしている。
だが、黒色のツノを持つダークホーン族が住むダシェルバウンズ国、
黒き大きな鳥のようなツバサを持つブラックプルーミジ族が住むブリュージェイド国、
鋼のような鋭いツメを持つスチールクロー族が住むスヴァイバルド国は、自分たちよりも優れた知性を持つ人間を嫌っていた。
その為、人間を滅ぼす事を目的とし、龍崇拝聖教『ドラグオニキス』という教会組織を作り、
それぞれの国の数ヶ所に拠点を設け、邪龍メテオルドラを崇め奉っている。
そしてダシェルバウンズ国の王都の城と隣接した場所にドラグオニキスの教会本部がある。
現在ここドラグオニキスの教会本部の建物の中で、教主と3国の教会幹部3人が、邪龍メテオルドラの像に祈りを捧げていた。
この教主の名はアシュリウスといい、いつも黒いローブをまとい黒い手袋をしている為、
声が女ということ以外は分からず、誰も姿を見た者はなく存在の全てが謎に包まれている。
ただ言えるのは、尋常でない程の黒きオーラが常にアシュリウスから発せられている為、よほど能力の高い者でないと近づけない。
だがそれでも、その力に圧倒され側までは近寄る事が出来ない。
「後もう少し……。メテオルドラ様の封印が解け御目覚めになられるまでには、まだ時間が必要です」
そう言うとアシュリウスは、目の前でひざまずきメテオルドラに祈りを捧げている、3名の者を見渡した。
「アシュリウス様。まだなのですね……。既に宝石の勇者が召喚されたと聞いております。このままでは、また封印されてしまうのでは!」
このブラックプルーミジ族の女の名は、ミュウレ・ジェネという。
黒に白混じりの長い髪。見た目は可愛いのだが、性格はかなりキツイ。
「確かにこのままでは……だが、アシュリウス様。このまま何もせず、無策でいるわけじゃないですよね?」
このダークホーン族の男の名は、ゴルドス・レギスという。
濃いエメラルドグリーンの髪に、黒き大きなツノが頭の左右に1本ずつ生えている。
いつも周りを警戒している為か、常に目つきが悪い。
慎重に行動するタイプだが、元々ダークホーン族は戦闘民族である為、怒らせると手がつけられなくなる。
「ええ。策は考えています。ですが、それを行うにはまだ、その材料となる物が揃わず事を起こすには不十分なのです」
「アシュリウス様。前から気になってたんですが。その材料って、いったい何なんですか?」
このスチールクロー族の男の名は、ゲルゾイド・バネルという。
ケモ耳とオレンジ色がまじった金色の髪で、猛獣のような顔立ちをしている。
性格はガサツで、戦闘に置いてもその場の状況に合わせ動くタイプである。
「材料が何か……今それを話すわけにはいきません。ですが、時が来たら御話させて頂きます」
そうアシュリウスが言うとゲルゾイドは頷き、
「分かりました。じゃ、その時までの楽しみって事で」
そう言いゲルゾイドは口角を上げると、アシュリウスを見た。
「では、メテオルドラ様への祈りは終えましたので、集会所にて話をしたと思います」
アシュリウスがそう言い集会所へと向かうと、ゴルドス達3名は後を追った。
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『ねぇ、あのさぁ。言っとくけど、あたしは別にあんた達と、仲良し子良しでいたいわけじゃないからね!』…by,ミュウレ
『俺もお前たちの国と共闘などせずとも。我々の力を存分に発揮すれば容易い』…by,ゴルドス
『おい!2人とも言ってくれるじゃねぇか?じゃ、この場で勝負しようぜ!』…by,ゲルゾイド
『……何を騒いでいるのですか?もしや喧嘩でしょうか。……』…by,アシュリウス
『これはアシュリウス様。こんな所を御見せしてしまい申し訳ありません!』…by,ミュウレ
『いえ良いのです。どんどんやっちゃってください!』…by,アシュリウス
『『『……((( ;゚Д゚))エッ!?』』』…by,ミュウレ、ゴルドス、ゲルゾイド
と、いう事で……∩^ω^∩
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