クオレは自分の素性と目的を話した。
ここは、動物たちが捕らえらている荷馬車から、数百メートル離れた場所。
そこには3本の木があり、隠れるのに丁度いい大きさだ。
クオレに言われるまま、トウマは警戒しつつここまで来た。
「あたしが何故、ルディ家の事について詳しいか、だったわねぇ」
そう言いいながらクオレは、木に寄りかかると、トウマを見た。
「そうねぇ。まず、あたしが何者かが先ね」
そう言いクオレは話し始めた。
「あたしの本当の名は、クリオネア・ファレス。アルベルト様の下で働く者。と言っても、直接お会いした事はないのよねぇ」
そう言いながらクリオネアは、パープリアルの方角を見た。
「じゃ、アイツに言われ、こんな事をしてたのか?」
「こんな事?……ああ、動物たちの事ね。まぁ半分はあってるけど」
「半分あってるって……。それってどういう事なんだ?」
「これを話すと、長くなるのよねぇ」
そう言いクリオネアは、右手の人差し指を唇に添えると、
「簡単に説明すると、ここ最近アルベルト様の名を使い、何者かが裏で悪さをしているらしいのよねぇ」
「名前を使いって……。でも、アイツなら、悪さしてそうだけど」
「……。そうなの?」
「ああ。オレから見たアイツは、裏で……いや表ででもだけど、何をしてるか分からないようなやつだ」
「ふ〜ん。でも、そうだとしても、アルベルト様は、この件をどうにかしたいらしいのよねぇ」
クリオネアがそう言うと、トウマは真剣な面持ちになり、
「だとすれば、ただ単に、自分の名前を使われた事に対し、腹を立ててる可能性は高いな」
「それは、あるかもしれないわね。まぁそういう事で、あたしは素性を隠し、色々調べているのよねぇ」
「で、この動物たちの闇売買も、その事に関わっているのか?」
「それはまだ分からないのよ。ただこのダイスとビスが、何か知っている可能性が高いのよねぇ」
「それで2人に近づいたってわけか」
「ええ。わざわざ、あたしが偽バイヤーまで用意したんだけど……」
「それをオレが……」
そう言いトウマは頭を抱えた。
「まぁトウマは、この事情を知らなかったんだから、仕方ないわね」
「ああ。だとしても……。もしこの事がアイツの耳に入ればって思うとな」
トウマの顔が青ざめた。
「ねぇ、トウマ。……坊やはいったい?」
クリオネアは、不思議に思い首を傾げると、トウマを覗き込んだ。
「オレは……」
読んでくれてありがとうございますヽ(^o^)
『オレは……早く、うさリスを助けたいんだぁ〜!!』…by,トウマ
『あら、そうなのねぇ。トウマはやっぱり、かわいい坊やね』…by,クリオネア(クオレ)
『坊やって……だからちが〜う!!ヾ(≧へ≦)〃ヤメテェッ』…by,トウマ
と、いう事で……∩^ω^∩
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