トウマはクオレに色々と聞かれ戸惑っていた。
トウマは、クオレに色々と聞かれ、左手で右肩を覆うように、傷口を押さえながら、どう答えたらいいかと悩んでいた。
そして、徐々に距離を縮め、近づいて来るクオレに対し、トウマは警戒していた。
(どう答えたら……。だけど、このクオレっていう女。何で、ルディ家の事について、こんなに詳しいんだ?)
「クスっ。ホント不思議ね。このあたしが、坊やの事を、攻撃できないなんてねぇ」
「聞きたい事がある」
「あら、聞きたい事って何かしら?」
クオレは首を傾げ、トウマを見た。
「やたらと、ルディ家の事について、詳しいみたいだけど……。お前は何者なんだ?」
「そうねぇ。話してもいいけど。その前に、坊やの素性と、名前が知りたいのよね」
そう言われトウマは、素性を明かす訳にもいかず、どうしようかと戸惑った。
「……素性?何で、お前に話さなきゃならない」
「そう言わず、いいじゃない。どうしても知りたいのよね。そうねぇ。まぁとりあえず、名前だけでもいいわ。教えてくれないかしら?」
「まぁ名前ぐらいなら構わない。トウマだ!」
「トウマねぇ……。あたしの知る限り、その名前に聞き覚えがないわね」
「それよりも、さっきも聞いたけど、お前こそ何者なんだ?」
そう言いトウマは、クオレを睨んだ。
「あら、怒ってるみたいね」
「ああ、当然だ。いきなり質問攻めで、それも一方的にな」
「それもそうねぇ。それなら、あたしが何故、ルディ家の事について、詳しいのかを、教えてあげるわね」
クオレは一呼吸おき、更に話し出した。
「あたしの名は、クオレ。……これは、坊やがルディ家と、関係がある者として話すわね」
そう言いながらクオレは、ビスとダイスを見た。
「そうなると、この2人に聞かれるのは、まずいわ」
「それはどういう事だ?それって、まるで……」
そうトウマが言うとクオレは、ビスを縄で縛り始めた。
「トウマは、ダイスの方をお願い。それともしもの為、目隠しもね」
「……あ、ああ」
トウマは、訳が分からず困惑しながらも、クオレに言われるままダイスを、持っていた縄で縛り、目を布で覆った。
「さてこれでいいわね。2人には聞かれたくないから、ここで、おねんねしていてもらうとして」
クオレは辺りを見渡し、
「あたし達は、離れた場所に移動しましょうか」
そう言うとクオレは歩き出した。トウマは用心しながら、恐る恐るクオレの後を追った。
(この女……何を考えてるんだ?)
読んでくれてありがとうございますヽ(´▽`)/
『クオレは、何を考えているんだ?』…by,トウマ
『クスクス。それは、次回の楽しみ、という事にしておいてね』…by,クオレ
と、いう事で……∩^ω^∩
オチはありません……σ^_^;
では、次話もよろしくお願いします(*^o^*)
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