異世界のんびり放浪譚

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第4話 アイテム探し

公開日時: 2022年3月10日(木) 11:48
文字数:855

 俺は自分でいうのもなんだがヘタレだ。ヘタレでもヘタレなりに、モコのためになんとかしなくちゃいけない。

  それにはまず、カネと集落(寝床)を見つけることが先決だ。


「よし!」

 とりあえずはよくあるパターンで、売れるものでも探してみよう。


 ただ、戦闘は出来ないから森はやめておく。思いっきり森に誘導されてる気がするけど、うん、辞めておこう。怖いしヘルニアだし、しょうがない。

 ってことで、集落を探しがてら森の反対、広い草原に向かった。


「キレイだねー」

  モコはきっと本来の姿で走り回りたいんだろう、少し寂しそうにそう言ったから、俺は胸が少しチクッとした。



 鑑定スキルは簡単だった。売れるものはないかと思えば、勝手にステータス画面のように見えた。

 でも、あるものと言えばそこらに咲いてるタンポポに良く似た花ばかりで、それは価値がなかった。


(まぁ、そんな簡単には行かないよな…)

 どれくらいの時間がたったのか、モコは退屈そうにアリの行列をじっと見てる。

 ヤバい、あせってきた。なんもねぇ。

「モコぉ~、なんかキレイな石とか、珍しい花とかあったら教えてねぇ~」

「うん、わかったぁ~!ちょっと待ってて~!」

 えぇ子や…。

「あったー!!」

 早いな。遊びみたいなもんだから、どうせ丸い石とかなんだろうな。

「うぅーん?どれどれ?」

「これぇー、キラキラしてるゥ!!」

 おぉ…。キレイな水色のひし形の宝石みたいだ。アクアなんとかとか、そんな感じだ。


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 鑑定:ウォーターストーン

  Bランク 

 水属性の魔力が封じ込められた魔石

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 Bランク…。結構いいんじゃないか?

「えらいぞモコー! もっと他にあるかなぁ?」

「モコ探す~!!」

 結局30分ほど探して、俺のヘルニアが悲鳴を上げた。

全部で五つ見つかった。五つあれば二、三日分くらいになるかも。そうだ、きっとそうだ。もう、探すのはヤメだヤメ。

これ以上は、歩けなくなる。余力を残さねば。

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