真事の怪談 ~辻斬り 四十九連斬~

月も隠れし夜闇の底で。あなたは怪異に斬り苛まれる――
松岡真事
松岡真事

第三十七斬 『あるある』

公開日時: 2021年7月2日(金) 14:00
文字数:338

 田舎あるある。


 車運転してて、たまに歩行者見つけると、爺さんか婆さんで。


 その人ら、結構な確率で何故か後ろ振り返る。


 何でそんな後ろ気になるか?ご老体ろうたい?って常々人に話してたら、


 「そんなジジババ見たことねぇよ」って誰からも言われることに気付く。


 え、俺だけかよ?って心配になってた時、

 ある爺さんが後ろ振り返ってる瞬間に遭遇して。

 実際何を見てるんだ?って思って

 真剣に目で追ってみたら、


 振り返る爺さんの後ろにもう一人後ろを振り返る爺さんが居て、

 その二人は瓜二うりふたつで。


 うぉ、何だ?!ってビビッたら

 もう一人 後ろに振り返る爺さんが現れて・・・・・・


 ――松岡さん。確か、今の俺の体験と似たような話、前にどっかで書いてましたよね。


 よくある話なんですよね。


 あるあるなんだって。言って下さいよ、頼むから――


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