骨壺の中の親父の骨を便所に流してから、真夜中に窓ガラスが軋んだり金属が擦れ合ったりするような音が家の中で聞こえるようになった。
オフクロと俺へ日常的に暴力をふるい、姉ちゃんにも口では言えないようなひどい事をやり続けた最低の父親。気が弱いくせに家族にだけは尊大な糞野郎だったが、死んでからもこれっぽちの障りしか起こせないのだとしたら笑える。音が聞こえるたび、「オラ、もっとハデなことやってみろよ」と凄んでいるが、案の定、何も出来ないでやがる。
やっぱ人間
生きてるうちが華だねぇ
親父。
――お祓いなんかするもんか。
このままずっと
嘲笑い続けてやる。
読み終わったら、ポイントを付けましょう!