みなさんカラオケは好きですか? 歌を歌うのはとても気持ち良いですよね! 本日はみなさんがカラオケで活躍できるよう、歌唱法に要点を置いたものを書いていこうと思います。
さて、歌というのはなんでしょう? 哲学じゃなくてですね、歌というのはノドを用いた『楽器』のようなものなのです。人間の声はノドにある『声帯』をうまい感じに調節して空気を震わせ声として吐き出すというものであり、身近な楽器で例えるならば『管楽器』――そうですね、リコーダーを思い出していただければわかりやすいかと思います。声の場合はそこからさらに『弦楽器』のような音の波長を調節できる機構があるのですが、今回はそのような話をするわけではないので、興味があればみなさんどうぞ調べてみてください。人体のふしぎというヤツですね。
今回参考にした本は『鈴木ミチ』氏著作『演歌の上達法とカラオケのコツ』という本です。カラオケ指導に関する協会と関係がある方らしく、演歌を通してですが、カラオケに関する指導も多く備わっています。興味ある方はいちど書店にてお買い求めください。では、それらを参考にし私なりの解釈、方法をご紹介したいと思います。
そもそも基本に忠実に
忘れてはいけないのがこの要素。今後ご紹介する『しゃくり』や『ビブラート』などはあくまでも『技法』であり、歌を歌う上で最も基本的になる要素ではありません。まずは『音階を正しく発声できる』、『歌詞の言葉をハッキリと発声できる』ところからはじめましょう。普段から表情筋をよく動かすことがよい歌声の基礎となりますが、これは『笑顔』をしっかりとつくることで養われます。こんどから友人との日常会話ではよく笑うことが大切ですね。
滑舌の練習なども良いでしょう。アナウンサーがよくやるような『あ・い・い・う・え・お・あ・お』と1音1音発音することや『アメンボ赤いなあいうえお』のような発声練習でよく使われる言い回しを実践することでも鍛えられます。そのなかでも基本的な『母音の発声』を覚えていきましょう。
『あ』――口を大きく開けて、口角をしっかりと維持。指みっつとも言われますが顎がはずれてしまうと声の制御ができなくなるのでムリしない範囲を作ってください。口を開きづらいアナタはまず表情筋と口まわりの筋肉を解すことからはじめよう。
『い』――口角を上げつつ口を横に引っ張る意識を持とう。白い歯をみんなに見せつけるように、恥ずかしがらずに笑顔を作るような気持ちでやると素晴らしいです。
『う』――唇の先が尖りがち。すぼめるでもなくしっかりと発音しましょう。首を心持ち上向きのつもりで発声すると良い発音ができます。
『え』――『い』よりも素晴らしい笑顔を意識しましょう人は笑顔になるだけで気分も晴れやかになり、脳内物質の働きもあって副交感神経が活発になりリラックスできます。そのなかで発音すれば気持ちよく覚えることができますよ。
『お』――口を縦に開きすぎるとくぐもった声になります。あくまで外に空気を開放するつもりでタテヨコバランスのよい口の開き方を意識しましょう。
歌とは『歌詞を通して想いを伝える手段』です。旋律に心を乗せることも必要ですが、歌詞をハッキリと口にすることで相手に思いが伝わるということを忘れないでください。
演歌でも使われる技法
『ロングトーン』はひたすら練習あるのみです。肩の力を抜いて口は大きく口角を上げ、笑顔を意識。長持ちさせようと思って『か細い声を出すのではなくしっかりと野太い力強い声を出しましょう!』。腹式呼吸をしっかり行って練習を重ねれば徐々に伸ばせる時間が増えていきます。声や息を前面に押し出すようなイメージで、最後までブレずに一定の音を出し続けましょう。
『ビブラート』は演歌で使わない人はいない! というほどにメジャーな技法です。私も幼少期に演歌ばかりを聞かされて育ったためについついビブってしまうクセがついてしまい逆に困るくらいなのですが――まあ個人的なことはさておき、このビブラートという技術を覚えると表現に幅が出るだけでなく歌により深みを与え、より感動を与えやすくなります。細かく説明すると、ビブラートは『声を出しながら音程の上げ下げを繰り返す』ということになりますね。その際に『息の量を強弱コントロール』する必要もあります。「あ↑あ↓あ↑あ↓」の下に下がる時に息の量をある程度コントロールできると長い息継ぎでビブラートを実現することができるのでやれるに越したことはありません。
さて、具体的な練習を初めましょう。近くに音を確認できる方はとりあえず『ソ』の音を意識してください。まずは『腹式呼吸』を用いて単純に息を吐くことから。『ドッグブレス』のようなリズムで「ハッハッハッハッ」と息を吐いてみてください。このへんの名前を知らない方はまず用語を調べてみましょう。知識の幅が広がりますよ?
ある程度できた場合は、次に「あ」の発音をしていきます。「アッアッアッアッ――」カオナシじゃないですよ? しっかりと発音できるようでしたら、徐々に間隔を狭めていってください。8ビートから16ビート的に、どんどんどんどん速くしていきます。そのうち「アッアッアッアッアッアッアッアッ」となっていきますね? 息を止めずに、そして音を切らないように発声し続けると、次第に声がビブラートがかってきます。「あ~~~~~~~~」というイメージです。もちろん、はじめからうまくいく人のほうが少ないと思います。ですが、これをマスターすると、たとえば『ロングトーンからビブラートにつなげる』ことも容易になりますし、これは歌のフィニッシュなどで用いると良い余韻と盛り上がりの終焉を感じさせ『終わりよければ全てよし』的な表現に繋がります。覚えておいて損はない練習法と技法ですね。ひとつ注意なのは『ノドを利用したビブラートにしない』ということ。ちゃんと腹式呼吸を使いながらビブっていきましょう。
『しゃくり』という技術があります。けっこううまいひとはできちゃうもので、高い声を『ちょっと低い声からはじめてその音に瞬時に移動する』ような技術です。カラオケでもたまに使いこなしていらっしゃる方もいるのではないでしょうか? これは演歌のみならず多くの曲で使われる技法ですね。ちょっと練習してみましょうか。
近くに音階を表現できる楽器をお持ちの方は、とりあえず『ド→レ』や『ファ→ソ』などある音から1音、もしくは半音上がった音をセットで用意してください。まずは低い方の音を声で表現します。「(ド)アー」と。そしたら次に「(レ)アー」と発声しましょう。その間隔を徐々に短くしていくのです。「(ド)アー(レ)アー」から徐々に早めていって最終的に「(ドレ)アアー」と。どうでしょう? それだけでもしゃくりっぽくなっていませんか? そうです、この技術意外と難しくはないのです。あとはそれをスムーズに発声できるよう練習あるのみで、慣れてくれば自然と発声できるレベルにまで達することができるでしょう。実際の音楽で利用する場合は、例えば歌い出し、高い音へ急に跳ぶ場合、などに用いられますね。特に高い音に跳ぶ場合は、例えば低い『ド』から高い『ド』につなげたいときは『ド→(シ)ド』という感じで発声してみましょう。
このほぼ逆の意味をもった技術で『フォール』というものがあります。こちらはある音に向かって上がっていくしゃくりとは別に、下に落とし込む音をより強調して表現したい時に用いられます。練習もしゃくりの逆をすれば良いのでぜひやってみてください。
歌唱法は曲のジャンルにより微妙な変化があります。おなじしゃくりでも演歌に適したしゃくりがありますし、ビブラートもなんでも『そのジャンルに適した発声法』というのがあるようです。自分が得意なジャンル、または得意になりたいジャンルを見極めて、その世界の歌唱技術を自分のものにすれば、アナタも明日からカラオケマスターですよ!
もちろん、そこからプロだって目指せるじゃないですか。これをアナタの第一歩として、そこから先待ち受ける素晴らしい世界への入り口にしてみてはいかがでしょうか?
ひっさしぶりに車で絶唱しようと思ったら風邪ひいてた私です
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