神様の願いを叶えて世界最強!! ~職業無職を極めて天下無双する~

最強の職業、無職(ニート)となり、混乱する世界を駆け抜ける!!
波 七海
波 七海

2-28 告白

公開日時: 2020年10月14日(水) 22:00
文字数:1,617

「だからー、僕は元々この世界の人間じゃないって言ったんですよ」


「お前、マジで言ってんのか?」


 イザークは目を思いっきり見開いて驚いている。

 当惑していると言った方が良いかも知れない。


「大マジです」


「この世界にそんな存在がいたなんて誰が信じられるよ……」


「本当ですよ。神様にも会いましたし」


「創造神ソリスに会ったのかッ!?」


 イザークは西方の出身だと聞いていたが、そこで祀っているのも同じ神様なのかな?とレヴィンは疑問を感じる。


「いや、名前までは聞いてないんですけど、色々話はしましたね」


「どんな話をしたんだ?」


「転生するのに、種族と職業クラスと身分をどうするか聞かれました」


 あの説明不足で言葉足らずの神様の顔が頭に浮かぶ。


「転生? じゃあ異世界から生まれ変わってこちらの世界に来たという事か?」


「その通りです。ですから向こうにいた時の記憶もありますよ。ちなみに向こうでは二十四歳でした」


「……それでか。どうしてもお前が十二歳に見えなかった訳は」


「え? 見えませんか?」


「子供にしては何事にも動じないし、達観している面があると思っていた」


「そうなのか……気をつけないと……」


 流石に目立つのは避けたいレヴィンである。


「それで前から疑問だったんだが、無職ニートって何だ?」


無職ニートは僕の固有職業こゆうクラスですね。僕だけがなれる最強の職業クラスです」


固有職業こゆうクラスなんてものがあるのか……」


「多分ですけど、僕の他にもいるみたいですよ。異世界人」


「そうか……お前の黒髪も異世界人に関係しているのか?」


「そこまでは知りませんけど、黒髪って珍しいんですか?」


「多分そうなんじゃねーかな。少なくとも西方では見た事はなかったぜ?」


 もしかして転生者は皆、黒髪なのかなと考える。

 劇場で出会った、ローサも黒髪である。

 黒髪には特に警戒しようと心に決めるレヴィンなのであった。


「ちなみにどの職業クラスにでもなれるのか?」


「そこら辺は皆さんと同じかと。条件を満たさないとなれる職業クラスは増えていきませんね。それに他の固有職業こゆうクラスには、なれないでしょうね。あったらですけど」


「ふーん。じゃあレヴィンは職業クラスについてかなり詳しいんだな?」


「そうですね。一般人よりは詳しいかと思います」


お前の言う一般人ってどんなヤツだよと思いながらイザークは尋ねる。


「じゃあ、死霊術士ネクロマンサーって職業クラスはあるか?」


「えーと、どうだっけな」


(ヘルプ君起動。職業クラス一覧)


「あーありますね。解放条件は暗黒騎士Lv5、召喚士Lv5、錬金術師Lv5です」


「そこまで解るのか……。能力は解るか?」


 何故か突然神妙な顔になるイザーク。


「『喚び戻す』と、『アン「喚び戻す」って何をだッ!?」


 喰い気味に話すが、表情は真剣そのものだ。


「死者の魂を喚び戻せるそうです」


「そうか……喚び戻すか……」


 気のせいか顔が喜色に染まっているように見える。

 しばらくして我に返ったのか、少し慌てて謝り出した。


「あッ! 俺ばかり聞きすぎてすまなかったな。俺の事もよかったら答えるぜ?」


 そう言われても急に質問が浮かばない。


「えーと、そうだな。んー。そうですね」


「俺に興味はないのか、お前は」


 イザークは悲しそうに突っ込む


「レヴィンの事ばかり聞いちまったからな。俺の事を話すよ」


「僕の言う事を信じるんですか?」


「あ? 信じるさ。お前には何か不思議なものを感じる」


 こんな与太話のようなものを信じてくれると言うのだ。

 レヴィンは嬉しさを隠せなかった。

 そんな彼とは関係なしに語り出すイザーク。


「俺とイーリスはシルボウス王国の出身だ。イーリスは王族、俺はそれに仕える貴族だ」


「そんな大層な身分でどうして冒険者なんかに?」


「王国で動乱が起こってな。俺達は追われるように、国を脱出したって訳だ。それで生きていくためには冒険者ってな」


「なるほど。何か目的はあるんですか?」


「いや、特にないな」


 あるとすれば、死霊術士ネクロマンサーに関する事なんだろうなとレヴィンは予想する。


 その後も、浮かばない疑問を何とか絞り出しながらレヴィンの旅路は続く。

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