「ぐがぁ~~……ブッッ⁉⁉………ゴホッゴホッ!!……んぁ??」
「目が覚めたみたいですね♪」
「アゼル……。」
寝起きで頭がボ~っとしたが、直ぐに状況を理解した。
「おい!俺どんだけ寝てたッ⁉⁉」
「大丈夫ですよ!そんなに焦らなくても(笑。ほんの二時間ぐらいですよ寝ていたの。眠りが浅いですかね光クンは♪」
「起きたならさっさと動きな光!」
リリスは相変わらず厳しいな。。
「…よぉ。起きたか。」
「扇組長…。」
組長が俺の横に来た。
「最後の……アレ狙ってやったのか?」
「最後……?」
俺は組長との修行を思い返したー。
……あ!あれか!
最後に刀身変えたやつ…!
「いや、あれは…狙った訳ではなくて、咄嗟に出たと言いますか。。」
「つまりたまたまか。」
「はい!!」
「俺もあんな刀とは初めて戦った。斬られるんじゃなく“殴られた”からな。余程俺をグーで殴り飛ばしたかったんだろうな。」
図星で顔が引きつってしまう。
「ハハハ……まさかぁ……ハハッ…。」
「まぁそんな事はいい。敵を倒したいと思うのは当たり前だからな。本題はここからだ…あの力をお前がどこまでコントロール出来るかが重要になってくる。」
俺はうんうんと頷きながら聞いていた。
「少しづつ魔力の感覚が掴めてきたなら魂力も同じようなもんだ。まぁそもそも魂力を使えるかどうかだけどな。魔力と魂力の二つを使うなんてのも聞いたことねぇからな。…可能なのか?」
組長はアゼルとリリスに問いかけた。
「さぁどうでしょう(笑?」
「考えても分からないわ。とにかくやってみな光。」
「両方使えたらシンプルに強いと思いますけどね。というか…ルシファーを倒すんですから身につけられるものは全て習得しておいて損はないでしょう♪」
「異論なし。早くしな光。」
「せっかちだなぁお前らホントに。」
「ん~でも、このままだと本当に早くても数か月はここにいないといけませんね。。私待つの嫌いなんですよね♪退屈だし。」
「私も全く同意見。こっちは“アレ”からイライラが収まんないから早く殺しに行きたいのよね。」
サラッととんでもない事を言うリリス。
やっぱお前の気分の問題じゃねぇか。
「それに関しては俺も賛成だ。」
「げ…!扇組長まで……。」
「そりゃそうだろ。無駄に年取っちまうじゃねぇか。」
「…ったく!あんたら全員簡単に早く強くなれって言うけど根本的に無理だろ!今だって人間界と比べたらとんでもないスピードで成長してるぞ俺!これ以上どうすんだよ!!」
俺の問いかけにアゼルとリリスは目を合わせた。そして…
「もっと“ブースト”させますか♪」
「そうね♪光には悪いけど多少の犠牲は仕方ないわ。」
「おいおい…待て待て…絶対ヤバい事しようとしてる顔じゃねぇか…!」
「修行って退屈なのね。。ちょっとだけしんどいかもだけど、光の体に無理やり負荷掛けるわね♪
そうすればその分更に早く成長出来るから!」
「俺はやるとは言って…⁉⁉」
グワーーーーッ……!!!!
言ってるそばからリリスは俺の体に“何か”したー。
「これでよしっと♪」
「―ゔッ…⁉⁉何か体が重い…しかも…魔力が何か出しづらいような……。」
「だから言ったでしょ。あなたの全てに負荷をかけたの。いつもの十倍力入れないと動けないし、十倍力入れないと魔力も出てこないわよ。
「なっ…⁉⁉」
「その状態で普通に戦えるようになりなさい。そうしたら負荷外した時とんでもなく強くなっているから♪」
「これじゃ戦うどころか…まともに動けねぇ…じゃねぇかッ…!」
「あ!ちなみに光クン!あなたにだけ時空間の効力にもブースト掛けていますので、更に時間が経つの早いですから(笑!気を付けてください!そろそろマジで♪どんな影響が出ても可笑しくないですからハハハッ♪」
「――はぁッッ⁉⁉⁉」
リリスにアゼル。。。コイツらマジで頭イかれてやがる…!!
クッソ…見てろ…!!力身に着けたらまずお前らから倒してやる…!!
俺はお前らをルシファーより危険だと判断した!!
「早くかかって来い。」
扇組長がひょいひょいと指を動かし挑発してきた。
アンタもですか扇組長……!!
OK。OK。
三人まとめてこのストレスを全てぶつけてやろうじゃねぇか……!!!!
ーーーまともに動けるようになったらなぁッ!!!!
こうして、謎のブーストを掛けられコテンパンに扇組長にやられる事早数百回…。
気付かないうちに、音速を超えるスピードで俺は成長していったのだった――。
ルシファー抹殺まで・・・・・4。
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