「シャキッとせえよ」
「は!?ふざけんな!」
「バカなあんたには説明できんから、わざわざ力を使ったのに」
「誰がバカや。そもそもそれ何!?」
「ん?何が?」
「力や、「力」!漫画のキャラクターやあるまいし…」
「カッコええやろ?」
「…何言うとんねん」
カッコいいとか、そういうことじゃない。
わかるだろ?
俺の言いたいこと。
…もしかして、伝わってない??
いやそんな、まさかね
「私は他の人間とは違うんや」
「普通の人間にしか見えんけど…」
「見た目の問題ちゃうわ!」
「ほんなら、どういう問題?」
「…そうやなぁ。なんか適当に数字言ってみ?」
「……は?」
「数字や数字!」
「…………数字?9」
「そんな小さい数字やのうて、もっとでかく」
「56」
「もっともっと」
「はぁ?9999」
「÷8732は?」
え、いや、分からん。
すると女は、間髪入れずに言った。
「1.14509848832…」
耳を疑った。
急に呪文を唱え始めたから。
何を言い出すんだと突っ込んだら、「答え」だと言った。
…その、つまり、暗算の。
「暗…算!?」
「どや。すごいやろ?」
「つーか、答えわからんし…」
「調べてみぃや!」
運転してるからわからないんだけど…
なんで急に暗算しだした?
怖いんだが
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