◇◇◇
昼休みに入って、俺はアイツを屋上に呼び出した。
「おい!」
ズッ…
と紙パック式のカフェオレを吸い、スマホをポチポチさせている。
見つかったんだな…と思いながら、ベンチの上に座れ!と要求した。
言わなきゃいけないことがある。
朝にも言ったはずだが、ちゃんと聞いてなかったのか?
そんなに難しいことは言ってないはずだ。
お前も頷いてたじゃないか。
ハイハイと。
「なんやあれは!」
「うるさいなぁ」
サンドイッチの封を開けて、あむっとかじりついている。
人の話はちゃんと聞けって教わらなかったか?
こちとら、真剣な話があるんだが…
「ええ加減にせぇよ」
「なにが?」
「何目立ちまくりな行動しとるんや?」
「なんかした?私」
「あのあと大変やったんやけど?おかげさまで」
「聞きにいっただけやん?」
「いや、普通に来いや。なにあの登場の仕方」
「登場の仕方??」
「おう」
「知らんがな」
ジトっとこちらを見てくる。
おい、たまごが落ちそうになってるぞ。
ちゃんと見ながら食え。
「へんに誤解されると困るんやけど」
「誤解って?」
「俺とお前の関係や」
ただでさえ俺ん家から一緒に来てるってのに、へんな噂が立ったらどうする?
俺は平穏な毎日を送りたいんだ。
ここまで平和に過ごしてきてるってのに。
「へんな噂って?」
「色々」
「困ることでも?」
「…いや、困るっていうか、…わかるやろ?あんまり目立ちたくないんや」
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