「なあ、なんやったんや…?あれは」
何事もなかったかのように学校に向かおうとする女に、尋ねずにはいられなかった。
ここ数日色々考えてたが、どうも納得できない。
いや、そもそも納得する方がおかしい。
あんなことがあって、「なるほどな!」なんて思えない。
「少しは私のことがわかったやろ?」
「…いや、全然」
わかるわけねーだろ。
何1人で解決してんだ。
こっちは散らかり放題だっつーの。
考えすぎて鼻血が出そうだったんだぞ。
おかげさまでな。
「私は未来を変えたいだけや」
「いや、せやから…」
そもそもが、おかしい話なんだよ。
「未来」って、なんなんですか?
当たり前のように話してるが、全然当たり前じゃないからな?
そりゃ俺だって考えたさ…
あれはなんだったんだろうって、何度も何度も…
だけど、考えたってしょうがなかった。
「時間」が止まったんだぞ!?
あの時お前は確実に轢かれてた。
目に焼きついてるんだ。
今も、鮮明に思い出せるくらい。
「頭の硬いやっちゃなぁ…」
「いやいやいやいや。えぇ!?」
「逆にどうやったら理解してくれるん?」
「…えっと、…うーん?」
俺が間違ってんのか…?
…いや、そんなわけない。
どうやったら理解してくれるかって言われても、何から理解すればいいかもよくわからん。
とりあえずまともなこと喋ってくれるか?
俺でも理解できるような…
…えっと
うーん…
なんかないの?
読み終わったら、ポイントを付けましょう!