「引っ越したんや。今は大阪に住んどる」
「…ああ」
そういうことか。
って、ええ!?
「お前大阪から来たん!?」
「そうやけど?」
「なんでわざわざ…」
色々言いたいことはあるが、ありすぎて逆によくわからなくなった。
いや、まじで何しに来たんだよ。
千冬に会いに来たんだろうとは思ってた。
まだ信じてない部分はあるけど、友達なのは間違いないんだろう。
問題はそこじゃなく、わざわざ俺に絡んできたことだ。
急に勝負を持ちかけてきたのもそうだし、大体、「寝る場所」ってなんだよ。
当たり前のように自転車の後ろにいるが、目的は?
まさか、本当に寝る場所を探してるわけじゃないよな?
「あんたと同じ高校に編入してきたんや。来週の月曜日からよろしく」
「は!?」
…編入?
俺と同じ高校に入ってきたってこと…?
なんで?
「色々諸事情があるんや」
「…ほう。で?」
「で、って?」
「俺の質問の答えになっとらんがな」
「ああ、寝る場所探してるって?」
「そうや」
「まあ、親に反対されたからな」
「そりゃされるやろうな」
「なんでそう思うんや?」
「だって、わざわざ編入してくる理由がないやろ」
「あるかもしれんやんけ!」
「せやったら言ってみぃや」
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