「あんたにはわかるやろ?キーちゃんの気持ちが」
「わかったところで、なんになるんや?」
アイツの夢は、誰にも負けないくらいでかかった。
人一倍負けず嫌いで、やると決めたらとことんやる。
それが、アイツの性分だった。
何かと戦おうとしてたのは。
…でも
でも、もう、届かないんだよ。
アイツの夢も、夏も。
俺が代わりに行ってやるって思った。
だけど同時に、それがなんになるんだ?って思う時があった。
千冬が目を覚ますならなんだってする。
アイツが望むことなら、俺はなんだって…
「考えんな」
「あ?」
「考えたってわけわからんやろ。せやから考えんな」
そんなこと言ってもだな…
大体、お前は何がしたいんだ?
こんなところに連れてきて、昔話に花を咲かせて。
ここに来たって、俺たちは何もできないんだ。
声だって、届かない。
わかるだろ?
「キーちゃんは今でも戦っとるんや。私らが立ち上がらんでどうする?」
「戦ってるって…、どう言う意味や?」
「見てわからんのか?キーちゃんは生きとる」
「…それが?」
「あんた言っとったやないか。“モタモタしとると追い抜くで”って」
…懐かしいな
でも、それが?
今さらそんな言葉、なんの役にも立たない。
…そりゃ、時々思い出したりはするけど
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