雨上がりに僕らは駆けていく Part2

目指せ、甲子園!
平木明日香
平木明日香

第331話

公開日時: 2023年9月23日(土) 08:16
文字数:718


 一体何する場所なんだろ。


 降りてみるか?と聞かれたが、断った。


 得体が知れなさすぎる。


 下は薄暗いし、人が歩いていい場所なのかどうかも怪しい。


 パソコンルームにはもう一つ別の場所へと通じる通路があった。


 入口から見て反対側の壁だ。


 最初来た時にはわからなかった。


 女の後ろをついて歩く。


 非常灯の灯りが天井に吊らされている。


 通路は思ったより長く、広い。


 途中に倉庫か何かの区画があって、大きい配電盤がある電気室が、窓の向こうに見えた。


 靴の音がよく響いた。


 物音ひとつ、聞こえなかった。


 ポスターも何も貼られていない壁。


 所々シミのついた白い床。



 歩いた先には、また、得体の知れない機械仕掛けの空間が広がっていた。


 空間自体はそこまで広くない。


 と言っても、さっきに比べて…だけど。



 金庫室のような丸い鉄の扉と、何本もの電気配管。


 思わず圧倒されたんだ。


 その、見たことのない景色に。



 奥まで伸びているフロア。


 縦に長い区画。


 部屋の壁に沿って、おびただしい数の機械装置が取り付けられていた。


 そこに日常的なものは一切なかった。


 装置と隣接するように埋め込まれた扉は、その表面が細かい部品で構成されていた。

 


 横並びにずらっと並んでいた。


 配管と繋がるように設置され、コインランドリーの乾燥機のように、一つ一つが均等に配置されている。


 まるで、カプセルホテルみたいだった。


 丸い金属が均等に並んだその様子は、異様なほど不気味で、メカメカしかった。


 扉の上にはアルファベットの文字が書かれていた。


 左から順にABCと続き、各部屋ごとに認証型の制御盤が設置されていた。


 認証装置の横には小さなモニターが組み込まれていた。


 フロアの上の天井には、様々な大きさの配管や配線が、服の繊維のように織り重なっていた。




 

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