一体何する場所なんだろ。
降りてみるか?と聞かれたが、断った。
得体が知れなさすぎる。
下は薄暗いし、人が歩いていい場所なのかどうかも怪しい。
パソコンルームにはもう一つ別の場所へと通じる通路があった。
入口から見て反対側の壁だ。
最初来た時にはわからなかった。
女の後ろをついて歩く。
非常灯の灯りが天井に吊らされている。
通路は思ったより長く、広い。
途中に倉庫か何かの区画があって、大きい配電盤がある電気室が、窓の向こうに見えた。
靴の音がよく響いた。
物音ひとつ、聞こえなかった。
ポスターも何も貼られていない壁。
所々シミのついた白い床。
歩いた先には、また、得体の知れない機械仕掛けの空間が広がっていた。
空間自体はそこまで広くない。
と言っても、さっきに比べて…だけど。
金庫室のような丸い鉄の扉と、何本もの電気配管。
思わず圧倒されたんだ。
その、見たことのない景色に。
奥まで伸びているフロア。
縦に長い区画。
部屋の壁に沿って、おびただしい数の機械装置が取り付けられていた。
そこに日常的なものは一切なかった。
装置と隣接するように埋め込まれた扉は、その表面が細かい部品で構成されていた。
横並びにずらっと並んでいた。
配管と繋がるように設置され、コインランドリーの乾燥機のように、一つ一つが均等に配置されている。
まるで、カプセルホテルみたいだった。
丸い金属が均等に並んだその様子は、異様なほど不気味で、メカメカしかった。
扉の上にはアルファベットの文字が書かれていた。
左から順にABCと続き、各部屋ごとに認証型の制御盤が設置されていた。
認証装置の横には小さなモニターが組み込まれていた。
フロアの上の天井には、様々な大きさの配管や配線が、服の繊維のように織り重なっていた。
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