【木崎亮平視点】
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神戸高の校舎は、敷地が広いだけあって、どこに何があるのかがイマイチわからない。
須磨高に比べて歴史が古く、改装してるとことそうじゃないところが、有り合わせの服みたいにない混ぜになってる。
須磨高はどっちかっていうと斬新な作りをしてた。
背の高い堤防の内側にグラウンドがあって、海と学校の境界線には、楠木の並木道が。
屋上からは淡路島がよく見える。
校舎と校舎を結ぶ3階の渡り廊下からも、海釣り公園の沖合に伸びる浅橋が。
駅の近くにある学校だから、電車が通る音が、授業中にも聞こえてくる。
窓を開けて、外の風に揺られるカーテン越しの街の景色が、海に浮かぶ島のように見えてた。
朝の小テストで答えがわかんなくて苦戦してると、松村さんがそっと教えてくれてさ?
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