「ちなみにマネージャーっていうのは誰なん?」
「そこ、掘り下げなくていいから」
「えーっと、C組のひびきちゃんでしょ?あと、Dの木下さん」
「ふんふん?」
「え、まじか!!」
コイツら、…最低だなほんと。
今想像したろ?
というか一個気になるんだが、今日転校初日だよね?
なんでそんな親しくなってるんだ?
「よーし、亮平。お前の意見は却下で」
「やな」
勝手に切り上げようとしてるのを、止めることはできなかった。
どれだけ喚き散らかしてもだ。
女はニヤリと笑ったかと思えば、途方に暮れる俺の肩を叩いた。
どんまい
と。
改めて女は服を着替え、グローブを持ってグラウンドに出てきた。
よっしゃキャッチボールするで!
とぶんぶん肩を回し、のっけからテンションが高い。
…いや、まじでふざけんなよ
大ちゃんを呼んだ。
話をしたかったからだ。
このまま入部を認めるわけにはいかない。
…このままだと、楽しい高校生活が脅かされてしまう。
「…なんであんなヤツ連れてきたんや」
「いや、入りたいって言うから」
「ふつーそこは考えるやろ?ってか俺に相談せぇや」
「相談って…、誰でもいいから部員増やそうって言ったの亮平やん」
「…そうやが」
あー…、くそ。
俺としたことが、軽はずみに言うんじゃなかった。
なんで“誰でもいい”なんて言っちゃったんだ…
今からでもルール変えない?
一回面接を通すみたいな
「めんどくせぇ。ほれ、行くぞ」
「おおぅ…」
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