静寂の里

どうか安らかに
Akihisa_fk A
Akihisa_fk

公開日時: 2021年2月3日(水) 21:14
更新日時: 2021年2月3日(水) 21:16
文字数:296

母の弟から電話がかかってきた。

母の弟ということは、私からすれば叔父ということだ。

交流が多く仲良くさせてもらっている身内の一人だ。


どうやら親父に事の次第を伝えたのは叔父のようだ。


現在、心肺蘇生のほうをやってもらっているとの事。


母が電話で話しながら弟を起こす。もちろん事を知った弟も思考が追い付いていない。


とにかく早く来てくれという内容だった。


まだ親父も家に着いていない。





それからしばらくして、叔父から二度目の電話。


母は、

「うん。うんうん。分かった。揃い次第家を出るね。」

と叔父に返事をし、電話を切った。


「午前十時二十二分。ちゃんと覚えときなさい」


忘れるはずもない、この瞬間。


祖母が、亡くなった。

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