母の弟から電話がかかってきた。
母の弟ということは、私からすれば叔父ということだ。
交流が多く仲良くさせてもらっている身内の一人だ。
どうやら親父に事の次第を伝えたのは叔父のようだ。
現在、心肺蘇生のほうをやってもらっているとの事。
母が電話で話しながら弟を起こす。もちろん事を知った弟も思考が追い付いていない。
とにかく早く来てくれという内容だった。
まだ親父も家に着いていない。
それからしばらくして、叔父から二度目の電話。
母は、
「うん。うんうん。分かった。揃い次第家を出るね。」
と叔父に返事をし、電話を切った。
「午前十時二十二分。ちゃんと覚えときなさい」
忘れるはずもない、この瞬間。
祖母が、亡くなった。
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