朝の出勤。
最近の和夫の朝はやっと起きるといった感じで心身共に疲れから抜け出せないでいた。和夫は起き掛けの寝床で(それにしても何で副社長は社長に嘘を付いてまで俺を陥れようとするのかが不思議でならなかったし今回のティールームのプロジェクトを俺と愛美にやらせるのかも不思議だ。また何か、悪だくみでも考えていて、俺を陥れようとしているのでは?)と思っていた。
そんな事を考えながらやっとこ起き、歯磨き、髭剃り、洗顔の後に帰宅してから洗濯をしてベランダに干しておいたワイシャツを着た。
紳士服のコナカの和夫の女性専属スタイリストと言っても例丸ホテルの元パートであった人妻セフレだが、彼女が薦めてくれたワイシャツは洗濯後伸ばして干せば皺が付かない物だった。これは時間が無くてクリーニングに行けない者にとっては有難い商品だと思って纏めて十着買っていた。帝丸ホテル時代の出勤時もスーツと決められていたのでワイシャツは必需品だった。
和夫の一番のお気に入りのワイシャツは襟首と袖口の内側に模様付きの布が縫い付けられている物だった。ワイシャツの一番汚れる部分が襟首と袖口だったからだ。更に女性とのエッチの際に脱ぐ時も、そのチェックの模様の布部分が見えて気に入っていた。相手の女性は何とも感じてないのだが和夫にとってはそれがいつも気にしていた事だった。脱いだ時に襟首が皮脂の汚れで黄色くなっていたら、それだけで女性は引いてしまう事も考えられたからだった。
ましてや和夫が付き合っていた女性は全員、人妻だったから余計だ。人妻は旦那や子供との生活で疲れているから非日常を好んでいたからそんな生活感が現れている姿は見せられなかったまたその逆でその皮脂が付いているワイシャツを洗って上げたいと思う母性本能をくすぐられる女性もいるかもしれないが今どきの女性の大半がやはり相手の男性に清潔感があった方が良いように和夫は思っていた。
いつも通りに玄関の鍵を締めて車に乗って出勤しようとしたら前のお宅の佐々木さんのお婆ちゃんが和夫を見て微笑んでいた。
和夫は大きな声で「おはようございます!」と言った。
佐々木さんのお婆ちゃんも「おはようございます! 行ってらっしゃい」と言ってくれた。
和夫「行ってきます!」と挨拶して車に乗り込んだ。
事務所に行くと既に愛美が出勤していて「依田さん、おはようございます。今日の中抜け休憩時に宜しくお願いします」と言われた。
「おはようございます。こちらこそ宜しくお願いします」と和夫も言い箒と塵取りを持って外の掃き掃除に行った。
いつも通りにホテルの外周の歩道から始まり駅舎前、自転車置き場、派出所前そしてお社の周りをやり参拝してもう一度駅舎前に行くと毎週月曜日にコーヒーを持って行くと笑顔が可愛い女性駅員から「依田さん、おはようございます。いつもありがとうございます」と言った。
「いつも可愛い笑顔でありがとう!」と和夫が言うと照れていた。本当に美人で可愛いい女性だったからだ。その後は歩道の下の側溝部分の伸びた雑草と枯れ葉やゴミを重点的にスケッパーでこそげ取った。ゴミ袋をホテルのゴミ集積所に持って行った。
*
カウンターの朝のスタンバイと朝の挨拶、そして朝食。
和夫の昨日は長期保存の牛乳とジュース類がレストラン内の在庫があったけど、今日は無いと思ったので補充する為に倉庫で台車に載せていると、英子が出勤してきて、「依田さん、おはよう! 聞いた?」と和夫も「おはようございます、何を?」と言った。
「富田さんが辞めるって事」と英子。
「うん、昨日鈴木さんから」と和夫。
「困っちゃうわよね」
「うん、確かに」
小声で、「ここのホテルは募集しても地元で評判が悪いから直ぐに応募がないからその間は私たちが大変になるのよ」
「そうなんだ」と言いながら台車を押してレストランに。
実はこの台車も和夫がDIYで作った物でコンパネ合板の板に四個のキャスターを付けた簡単な物だった。
一般的な台車だと重いし収納するスペースも取るのでこれが良いと思ったからだった。
今までは重い一箱十二キロの牛乳やジュース類の箱を手で持って運んでいたからだった。
それも女性の富田がやっていたと聞き、可愛そうだったので、誰がやっても楽になるように作った。
この台車に牛乳、グレープフルーツ、オレンジジュースの箱とバラのトマトジュースを乗せれば一往復で済んだ。
この台車が無い時までは三往復していた事になるからだった。
時間の無駄だし膝痛や腰痛になるし怪我の元にもなるからで、か弱き富田は物凄く喜んでくれた。
その富田が退職すると言っていた事に和夫は、その辺の一般のスタッフとは違う別の思いがあった。
最初の頃にカウンターのスタンバイを色々丁寧に教えてくれたし寮の二階のゴミも一緒に纏めて掃除もしたしお世話になりっぱなしだったからだ。
落ち着いたらLINEでもしてみようと思っていた。
箱を仕舞いホールの皆に挨拶をして洗い場に行った。
今日は多部と高田だった。
「多部さん、おはようございます。今日のルージュはいつもと違う色で良く似合っていますよ」と和夫が言った。
「分かった? 嬉しい!」と多部が言った。
「その唇に私の唇を重ねて右手でその豊満なバストを揉みしだいてみたい~!」と言うと多部は「朝からお元気な事だね!」と言って爆笑した。
「高田さん、おはようございます。辞めるんだって?」と和夫。
「うん、もうここはね」と高田。
「次の当てはあるの?」
「少しゆっくりしてから探そうかと思って」
「折角、ご縁をしたのに残念だよ」
「依田さんみたいな人がもっと前の入ってくれていれば良かったんだけど、ここの社員もそうだけど社長も副社長も私たち洗い場の事なんか虫けらぐらいにしか考えてないから」
「そんな事はないとは思うけど。まぁ、社長と副社長がやってきた事を思えばそう思っても仕方ないよね。辞めても体に気を付けてよね」と和夫。
「依田さんに会えて私、良かったから依田さんのような人の事を考えてくれる社員もいるんだと思えた事をね。本当にありがとうございました」と高田。
その後、和夫は高田の写真を撮ってあげて、写真紙にコピーして賄いの前に高田に渡してあげた。
そして和夫は、調理場に行き「おはようございます!」と言うと全員で「おはようございます!」と元気良く言った。
「依田さん、今朝から責任者会議をやる事にしました。そこで例の板前たちに話してみます」と料理長。
「やってみて下さい。直ぐには変わらないかもしれませんが根気良くやれば分かってくれますから」と和夫。
「それでは今日も楽しくやりましょう!」と和夫が言ってカウンターに戻ると英子が皆の分のコーヒーをカップに注いでくれていた。
「英子、サンキュー!」と和夫が言うと英子は「どういたしまして」と言ってウインクした。
この一部始終を愛美が見ていた。
今日の朝食も何の問題もなく終えた。
*
朝の賄い 楽しい会話。
朝の賄いは大崎と愛美と和夫だった。
「まだ山下さんは俺の事を気にして賄いを食べないのかな?」と和夫。
「いや、そんな事はないと思いますよ。あの件も専務が間に入って下さったからから」と大崎。
「あの日、主任は居たんだっけ?」と和夫。
「はい、あの日は通しだったので居ましたよ」と大崎。
「そうだったんだね。あの時に専務が『私に預けて下さい』って言って下さったから丸く収まったもんね。さすが経営者だよね」と和夫。
「お二人でそんなに褒めても何も出ないですからね」と愛美。
「それが経営者の務めだよね。社員同士では中々難しいからね。ここだけの話しだけど愛美さんは社長と副社長のお嬢さんだとは思えないよね。経営者としてちゃんとしているからね」と和夫が煽てた。
「本当ですよね。副社長は仕事しないで余計な事ばかりするって言ってフロントの人たちは来ないでもらった方が仕事が進むって言っているぐらいだし社長もただ大きな声で怒鳴っているだけで正直言って二人とも来ないでもらいたいですよね。あの声を聞くと一気にモチベーションが物凄く下がりですものね。これもここだけの話しですが!」と大崎は言って笑った。
「そうそう、大崎主任、良く言った!」と和夫も言って爆笑した。
「本当にうちの親と言ったらお恥ずかしい限りです」と愛美が言って苦笑した。
そんな話しをして楽しく賄いを食べていると愛美が「今朝、料理長から提案があって料理長と品川さんと大崎さんと和食の板長さんと私で毎朝、ミーティングをしましょうと言われたのですが依田さんのご提案だったみたいですね?」と言った。
「いやいや、料理長のお考えみたいでしたよ」と和夫が言った。
「そうですか。いずれにしても良い事なのでやろうと思っています」と愛美。
「今までそのような事がなかった事が不思議ですものね。各セクションの責任者のミーティングもそうですが全社員が一堂に会する朝夕の顔合わせのようなミーティングだってやったっておかしくないですからね」と和夫。
「料理長もそうですが少しずつではありますが意識が上がってきたように思います」と愛美。
「それは依田さんのお陰だと思いますよ」と大崎。
「俺なんて何もやってないですから」と和夫。
「いや、毎朝、洗い場に行ってエッチな話しをしていますものね。今朝は多部さんの巨乳を揉みたいなんて言っていたし」と愛美が言って笑った。
「エッチな話しは皆、好きだし誰にも迷惑は掛からないし誰の悪口でもないので良い潤滑油だと思いますよ。でも誰にでも言っている訳ではないですから」と和夫。
「それに今朝は英子さんが依田さんにウインクもしていたし」と愛美。
「さすが経営者は依田さんの一部始終まで目を光らせているんですね」と大崎。
「主任、愛美さんが怖いんですけどー!」と和夫が言うと三人は爆笑した。
「冗談はさておき依田さん中抜け休憩時にすみません」と愛美。
「はい、承知致しました」と和夫。
「何かあるんですか?」と大崎。
「例のティールームの件」と和夫。
「あ~、はい、はい、あれですね」と大崎。
「それそれ」と和夫。
「頑張って下さい」と大崎。
「ありがとう、主任は教習所でしょ? 頑張って!」と和夫。
「はい、頑張りま~す! ご馳走様でした」と大崎が言って洗い場に行った。
「私たちも出掛けましょうか?」と愛美
「そうですね」と言って洗い場に行った。
*
和夫と愛美は県庁と第三セクターの担当者に挨拶。
和夫の車に愛美を乗せると、彼女が「今朝、山無県庁の担当者の榎田さんに電話して、第三セクターの担当者は確か、植野さんという女性に連絡しておいて下さると言われたのでとりあえず、県庁に行きましょう?」
「ではナビに入れますね」と和夫が言い検索すると、ホテルから一時間半も掛かり、百キロ近くある事が分かったので彼は「中抜け休憩時間に帰ってこられないかもしれないので副支配人に話しておいた方が良いんじゃないですか?」と言った。
愛美は車から降りて事務所に行き品川に話しを入れると「今日のディナーは私の方でやっておきますので気を付けて行って下さい」と言われたとの事だった。
これで安心して出発した。
「そうだ、依田さんの名刺を作るのを忘れていました」と愛美。
「別に無くても大丈夫ですよ。私は平社員ですから」と和夫。
「早急に作りますね」と言った。
「はい」
車中で「賄いの時に話した多部さんや鈴木さん、そしてホールの英子さんなどにエッチな話しをしているのを良く見るのですが、私には何で言ってくれないのですか?」と愛美。
「言ってもらいたいのですか?」と和夫。
「差別されているようで」
「オバチャンたちには言い易いけど、現役の愛美さんには照れがあって言えない部分ですよ」と和夫。
「現役?」と愛美。
「はい、愛美さんは十分にセックス可能な年齢ですが、セックスレス何十年のオバチャンとは違うでしょ?」
「そういう意味だったのですね」
「分かってくれました?」
「はい私、セックス可能年齢であり現役バリバリですから、全ての事が終わったら今日中にお願いしますね」
「えっ、今日ですか? それはダメですよ」
「何で、ですか? 依田さんと再会した日からずっと考えていましたから」
「ご主人がいらっしゃるじゃないですか?」
「主人とはもう、ダメみたいですから」と言った。
「正式に離婚という儀式が終わってからにしませんか?」
「だったら、あの日にしてもらえば良かったです」
「私の東京のアパートに泊まった日ですか?」
「はい」
「あの日もダメでしたよね」
「本当ですよ」
「これから県庁に新事業の事で挨拶に行くと言うのに、我々は何を話しているんでしょうね、不謹慎極まりないですね」と言って苦笑した。
*
和夫と愛美が県庁と第三セクターの担当者に挨拶。
山無県庁に着き、愛美は榎田さんのケータイに電話した。一階の案内所前で待っていると榎田さんらしき男性と、もう一人の男性が来て挨拶をされ愛美と名刺交換をした。
山無県地域創生・人口対策課(施設担当) 主査 榎田明
山無県地域創生・人口対策課(自然担当) 主査 佐野武
「私は、平社員なので名刺はありませんが、依田和夫と申します。どうぞ宜しくお願い致します」と挨拶すると二人はとても気さくで明るい人たちで「こちらこそどうぞ宜しくお願い致します。私が榎田明です」と和夫が言い名刺をくれた。
「私が佐野武です」と言って名刺をくれた。
和夫は両手を差し出して丁寧に名刺を受け取った。
「山下湖美術館の担当の植野みゆきさんには連絡を入れておきましたので、この後すぐに行かれますよね?」と榎田が言った。
「はい、ご挨拶だけでもさせて頂こうと思いまして」と愛美。
「それではお気を付けてお帰り下さい」と榎田が言った。
「ありがとうございました」と愛美と言い和夫も会釈した。
今日は、取り急ぎ挨拶だけだったので愛美と和夫はこのまま帰ろうとすると榎田が「今度、現地でお会いしませんか?その時に色々ご相談をしたいので」と言った。
「その際にはご連絡頂けますでしょうか?」と愛美言うと榎田は「事前にご連絡致します」と言った。
一礼をして愛美と和夫は県庁を後にしその足で山下湖美術館に向かった。
県庁から山下湖美術館までは高速がないので下道で行くと一時間以上掛かった。
車中では愛美が一人でしゃべっていた。
和夫は一点だけ気になっていた事を訊いた。
「愛美さん、ご主人はどうされたのですか?」と和夫。
暫く無言になった愛美は「近い内に顔を出すと思いますので、その前に依田さんと既成事実だけ作りたかったのです」
「それはどういう意味ですか?」と和夫。
「私の勝手な考えですが今は主人に抱かれていないので私の身体は綺麗だと思っています。主人が来たら当然、夫婦なので夜の営みになると思います。その時には主人はいつも中出しをするので、そんな時に依田さんに抱いてもらったら依田さんに失礼と思ったからで今でしたら綺麗な身体のままで依田さんに捧げられるので」と愛美が言った。
「そういう意味だったのですね、それは気付かずにすみませんでした。そしてそのお気持ちは感謝し嬉しく思います。ありがとうございます。ただ、私は愛美さんを大切にしたいので、お二人が納得して離婚した際にまだ愛美さんが私に対してそのお気持ちがお有りでしたらと言う事にしませんか? 女性から求められているのに本当にすみません」と和夫。
「依田さんがそこまでおっしゃるのでしたら諦めます。正式に離婚した暁には是非ともお願い致します」と愛美。
「はい、その時には喜んで」と和夫。
「私がこんなにお願いしたのも初めてですし今までセックスをお願いしたのは主人だけですけど依田さんには何度も断られてこんなのも私の人生では初めてです」と愛美。
「そうでしょうね、愛美さんほどの美貌でしたら今までは引く手数多でしたでしょうね。本当に私は失礼な男で本当にすみません」と和夫。
山下湖美術館に着いた。
インフォメーションで伝えると植野は出てきた。
愛美は植野に名刺を出して挨拶をすると彼女も名刺を出して交換した。
「すみません、私は平なので名刺はありませんが依田和夫です。宜しくお願い致します」と和夫が挨拶をするとこの植野も先程の県庁職員同様に気さくで明るい人で名刺をくれた。
第三セクター 山下湖美術館株式会社 営業部主任 植野みゆき。
和夫はこんな人たちとのプロジェクトであれば必ず成功すると思った。
「ではティールームを見学されますよね?」と植野が言った。
「はい、お願い致します。」と愛美が言うと植野は「私の車に着いて来て下さい」と言い駐車場に向かった。
*
ティールーム見学。
植野の車に先導してもらいティールームが入る美術館の駐車場に停めた。富士山が目の前に鎮座する素晴らしいロケーションだった。今は、美術館がまだ開業していないので裏口から入った。中では工事関係者が作業していた。和夫は美術館全体よりもティールームを先に見たかったが植野は親切に内部全体を案内してくれた。
その後、ティールームのホールと仕込み場としての厨房そしてティールームの裏の厨房も見せてくれた。県庁の建物という事で管理は第三セクターの植野さんの会社がやりティールームだけの営業を入札形式で集った。
副社長もまさか落札するなどと思ってなくて入札したとの事だったそうだ。植野にお礼を言いまたの機会にお世話になる旨を伝え愛美と和夫は車に乗った。
車内で和夫は「動線が悪過ぎですね。相当数のスタッフを入れないと難しいかもしれませんね」
「あ、そうですか。でも什器備品類は全て県庁が用意してくれて営業だけする訳ですからこれは利益が相当に出るのではないでしょうか?」と愛美が言った。
「社長や副社長がここをどのようにしたいかに寄りますが僭越ですが私の考えを言わせて頂ければここはホテルのアンテナショップのような感じで要は富士ホテルズジャパン株式会社の広告宣伝と捉えて儲けは度外視された方がホテル全体の将来的な事を考えますと良いように思いますが。これはあくまでも私の考えですので社長や副社長には話さないで頂きたいと思います」と和夫。
「それもそうですね」と愛美。
「山無県庁や第三セクターには富士山鉄道さんもご出資されている訳ですのでここは一丁、富士ホテルズジャパン株式会社の心意気を見せ付ける良いチャンスだと思います。相手が大きければ大きいだけの心意気を持たないと相手に食われてしまう恐れがありますので」と和夫は言った。
「食われるとはどういう意味ですか?」と愛美。
「お里が知れて恥ずかしい思いをすると言う事です。少しの利益に目がくらんで、その小さな利益を追うばかりに大きな利益を失ってしまう。つまり商売に取って一番大切な信用を失う事になりかねないと思うのです」と和夫。
「その考えは尤もだと思います。微力ですが父や母にその方針にしてもらえるように話しをしてみます」と愛美。
「くれぐれも私が言ったとは言わないで下さいね。あくまでも愛美さんの考えだと主張してください」と和夫。
「はい、そうさせて頂きます」と愛美。
和夫はエンジンを掛けホテルに帰りタイムカードを押して帰寮して名刺を頂いた県庁職員の榎田と佐野そして美術館の植野にお礼のメールを送った。
つづく
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