キャンプの食材調達。
朝、一番でホテルの取引先の酒屋に行き昨夜、お願いしていた物を買った。ここはお嬢さんを連れて買いに行く訳にはいかなかったからだ。お嬢さんは、お酒は何でもと言ったので和夫が飲めていた時に一番好きだったビールはサントリーのプレミアモルツで日本酒は田酒の大吟醸と天然水、そして自分用にウーロン茶を買った。
(酒屋)
缶ビール六本、田酒大吟醸一本、ウーロン茶二リットル×一本、天然水二リットル×二本
お嬢さんと御天場駅で待ち合わせして乗せた。「おはよう! どこに連れて行ってくれるの?」とお嬢さん。
「まずは食材調達で良いですか?お酒だけは買ってきたので、その後はお付き合いくださいね」と和夫。
「えっ、食材調達って? それにこの荷物はいったい?」
「そうです、キャンプに行きます。夏のキャンプで申し訳ないですが」
「え……、初めての経験よ」
「それは良かったです。嫌ではないですか?」
「はい、依田さんと一緒なら」
「なので、日帰り温泉の家族風呂を予約しておきましたから、入ったらお化粧をしないでも良いですか?マスクは用意してきましたから。あっ、お嬢さんのヌードを見る事になっちゃうけど、良いですか?」
「そのつもりで家族風呂を予約したのでしょ?何から何まで準備をしてくれてありがとうございます!」
「見ても良いんですか?」
「お婆ちゃんの身体だけど良いの?」
「お嬢さんが嫌でなければ」
「お嬢さんはもうヤメて!康子って言うので」
「では、康子さんと呼ばせてもらいますね。康子さんは私に見られてもいいですか?」
「大丈夫よ。そのつもりだったし。今更、隠すところも無いから」
和夫「ラッキー!では参りましょうか?」
(スーパー)
インスタントドリップコーヒー、バター、スライスベーコン、スライスチーズ、食パン、玉子、紅ショウガ、オリーブオイル、醤油、チューブ生姜、チューブニンニク、スティックシュガー
寮では料理をしないつもりだったので食材を余らせてもと思って小さいポーションの調味料を買おうと思い百円ショップに行くつもりだったが、面倒臭くなったのでスーパーで全部買って余ったら奥さんに引き取ってもらおうと思った。
「静丘県の食材で焼きそばと静丘おでんの食材が豊富にある所は何処?」とセエちゃんに訊いたら、この道の駅が良いと教わりさらには馬肉の新鮮な店として山〇精肉店を紹介してくれた。
(道の駅 ふじのやま)
焼きそばの麺(マルモ)、だし粉(マルモ)、焼きそばのお供(マルモ)、黒ハンペン、大根、キャベツ
大根とキャベツはスーパーよりも道の駅の方が新鮮だと思ったのでこっちで買った。
(山丸精肉店)
馬刺し五百グラム、豚バラスライス百グラム
☆昼食は途中で適当にと思っていた。
吉野家が有ったので、奥さんに「吉牛でも良いですか?」と訊いたら、「初めて入るわ。」と言われたが、昼食に時間を掛けたくなかったので入った。
*
予約した日帰り温泉の家族風呂へ。
食材の調達を終え昨日、予約をしていた家族風呂のある日帰り温泉に行き汗を流した。和夫は真夏のキャンプなので康子に申し訳ないと思っていたからだ。そんな訳で化粧をしないでも済むようにマスクを忘れずに持って行き渡した。脱衣所に入ると、和夫は鍵を掛けた。
一緒に脱衣所で服を脱ぎ、狭いヒノキ風呂と洗い場で康子は「恥ずかしい!」と言った。
和夫はその場を白けさせないように気にしていない素振りで浴衣を脱ぎ、桶で湯を掛けヒノキ風呂に入った。和夫は康子の横にくっ付くようにして入ると、「何かドキドキしますね」と言った。傍に来るように手を掴み和夫の脚と脚の間に康子が座るような格好にさせ、後ろから抱き締めギュッと抱き締めた。康子は和夫に身を委ねた。和夫は康子には申し訳なかったが、愛美の事を抱きたいが抱けないので代わりと思っていた。
和夫は康子の首にキスをし、肩を甘噛みし、背中、そして横を向かせると唇に舌をねじ込んで互いに舌を絡めた。
康子の背中には和夫の硬くなったモノが当っているのを感じながら彼女は、和夫に全身を愛撫されその度に我慢できずに、「あん、あん、あぁ……」と可愛い声で呻いた。
「依田さんとこんな事になるとは思ってもいなかったわ」
「本当に、そうですか? 康子さんは最初からこうなるようにしたんじゃないですか?」
「どういう事?」
「駐車場の石ころがそんなに飛び散るとは思えなかったのに、わざわざ私の苦情を言いに来た」
康子は絶句していた。
「当りですか?」
「はい……」
「ですよね?」と和夫は優しく言った。
「気付かれていたのに、私ったら恥ずかしいわ……」
和夫には最初から分かっていた。康子は最初から和夫と特別な関係になりたくて、あのクレームをわざわざ言いに来ていた。そして「母に怒られた」という理由で、和夫の寮に入り込みお菓子を持って近寄った。その時の康子の和夫の姿を見た目が物欲しそうな顔に見えていたからだった。康子はバツイチであり既に四十歳を過ぎていたのでセックスに対しては貪欲だった。
和夫の方に向き変えてモノを掴んで激しく上下に動かした。和夫も康子の敏感な部分に指を添えて愛撫した。康子の手の動きに合わせて、湯が跳ねる音と、それに混ざって康子の喘ぎ声が浴室内に響いた。康子は頭が真っ白になり、そのまま和夫に凭れるようにして一瞬、体を硬直させて呻き気を遣ってくれた。
「お願い! もっと、気持ち良くして!?」と言った。
和夫は先日の愛美にディープなキスだけで肉欲を必死で我慢した反動から、康子が和夫の耳元で囁いたのをきっかけに和夫は腰の位置をずらし自身のモノを康子に挿入し、暫くそのままで動かなかったが、康子の方が我慢できなかったのか、我を忘れるように大きく激しく腰を抽送し何度も何度も咆哮の声を上げて気を遣った。
暫くまどろんだ康子は、「私、男性経験が少ないからかもしれないけど、前の旦那とのセックスでイッた事なんかなかったけど、依田さんとは相性が良いみたい」と言った。和夫は嘘でも嬉しかった。
その間も様々な体位を駆使して交わり和夫にとっても康子にとっても久々のセックスだった。その後はお互いに照れ臭さを感じイチャイチャした後に家族風呂を後にした。
*
予約したオートキャンプ場へと向かった。
予約したオートキャンプ場に向かった。キャンプのオンシーズンは秋から初春までが一番だと和夫は思っていたが、急だったので真夏に行く事になって、康子には申し訳ないと思った。美しい清流の流れる水を見ると暑さも忘れられた。富士山は夏でも雪が積もっている事もあるんだと思った。オートキャンプ場に行く途中の道は木々に覆われていた。車のタイヤが凸凹の路面を拾って康子は飛び上がった。
「こんなワイルドな車に乗った事がないから。」と康子が言いケラケラと笑っていた。一回、体を重ねた事から二人は一気に親密さが深まった。
昼過ぎになってチェックインした。テントの設営をする前に、キャンプ場内を二人で手を繋ぎ恋人気分で散歩した。木陰で康子を抱き寄せただけで彼女は荒い息をしてキスをすると応じ、激しく彼の唇を貪った。
康子の歳は五十歳手前の四十歳代と訊いた。前の旦那と別れて未だ五年ほどしか経ってないとは言ったが、恐らくレス期間は五年を合わせて十年はあったと思われた。と、いう事は三十歳代後半の頃から男に抱かれてなかった事になるので今日、和夫と身体を合わせてからしたくて仕方なくなってしまったように思った。和夫は帝丸ホテルでは四十歳後半から六十歳手前の人妻としか、付き合わなかったので、康子は丁度ターゲットの歳だが、バツイチなのでその点だけが気になっていた。
まずは強力な外部用の蚊取り線香に火を点けた。そして和夫は康子には椅子に座っていてもらって黙々とテントとタープを一人で黙々と設営をした。テントの中に簡易トイレも設置した。夜遅くに暗い中、康子をトイレに歩かせる訳にはいかなかったからだ。
帝丸ホテル時代の休日にはソロキャンプに行っていて、いつもやっていたのであっと言う間に終えて夕食の準備に取り掛かった。康子は全く料理ができないと、母親の佐々木さんが言っていたので、和夫が全てやった。和夫は料理人なので、全く苦に思わずに淡々と進めた。
康子は「何もしないのは申し訳ないわ。」と言ったので和夫はふざけて、「後でしっかりフェラをしてくれれば良いですから。」と言うと、真っ赤な顔をしていたので、「したいでしょ?」とまた意地悪に訊くと、恥ずかしそうな顔をして、しかし言葉はハッキリと、「しゃぶりたい」と言った。
☆夕食のメニュー
缶ビール、田酒、ウーロン茶
富士宮焼きそば
静丘おでん
馬刺し
大根とキャベツの塩もみ
☆朝食
焼きサンド(ベーコン、チーズ、玉子)
ホットコーヒー
朝の分まで仕込みをしてクーラーボックスに入れた。
焼きサンドは食パンの中に全ての具を挟んでアルミホイルで包んだ。
焼いたり煮たりするのは、焚火の火は使わずのカセットコンロだ。
朝のコーヒーの湯を沸かすのもこれの方が楽だし、朝から焚火をすると火を消すのが面倒だからだ。
仕込みをしていると辺りが段々暗くなっていった。真っ暗になってからでは焚火を用意するのが大変なので、薄暗くなった時に焚火を用意した。
馬刺しには醤油におろし生姜とおろしにんにくで。
康子に静丘おでんと焼きそばをよそってあげて、缶ビールを渡しで和夫はウーロン茶で乾杯し、ビールを飲んだ後に、康子に田酒を飲ませた。
「美味しい!」と康子。
「でしょう?」と和夫。
食べ終え、互いに歯を磨いてシェラフの上にいると康子は「フェラしてもいいですか?」と言った。「うん」と和夫は返事をして、ジーパンとトランクスを脱ぐと彼女は全裸になって和夫の上に乗り、シックスティナインになった。その後も激しく情交を重ねた。和夫は康子に悪かったが愛美としているかのような想像をしていた。和夫は急に睡魔が襲い朝まで寝てしまった。
つづく
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