私は、夏木 涼香(すずき りょうか)。
私は、大学3年生で、カフェでアルバイトをしている。
私は、中学生の頃から、何かに追われていた。
決まって、塾の帰り道、遅い時間であった。
しかし、何者かは、わからない。
私のカフェには、様々な常連客が来る。
なかでも、ブラックコーヒーを一杯頼み、飲み干すと、すぐにお勘定をして帰る客が、いた。
私は、思い切って、話し掛けた。
「いつも、ありがとうございます」
その客は、ニヤリと不気味な笑いを浮かべて、お勘定をして帰った。
私は、店長に訊こうと、思った。
「今のお客様は、私がシフトでない時もいらっしゃっるのですか?」
店長は、不思議そうな顔をした。
「何のこと?」
「先程、いらっしゃったお客様のことです」
「ああ、心配してたんだ。何もいないところに向かって喋ってたから。」
「男性のお客様の接客をしていたんですよ?」
「そうか。しばらく休んだ方がいいよ」
「え?」
私は、しばらく、大学とカフェを休んだ。
すると、私のアパートにある男性が現れた。
私は、気味が悪くて、少しだけ、ドアを開けて、話した。
その男性は、言った。
「私は、霊媒師をしている者です」
「あなたの魂が、1億円で売れました」
「え?どういうことですか」
「あなたの体をとても、気に入って下さった魂の方がいらっしゃいまして。あなたが中学生の頃から観察していて、カフェにも、観察に行ったそうですよ。こんなに高額で魂が売れるとは、私も、嬉しいですよ」
私は、思った。
ーあの中学生の頃に追っていたのも、カフェに現れたのも、私を見定めるための観察をしていたのかー
「そんなこと、言われても、困ります。これは、私の体ですよ。盗らないで……」
「仕方ありません。もう、契約は、成立しておりますから。これから、あなたの魂をあなたの体から、離しますので、少々、お待ちを。」
私は、体を霊媒師に盗まれた。
私は、霊媒師に怒って言った。
「私は、どうすればいいのよ!!」
「そうですね。このまま、あの世に行くか。私に、お金を払って頂いて、新しく契約を結ぶかですね。今のあなたの生活水準を守って、あなたが新しい体を得るには、5000万円以上ですかね。勿論、後払いでいいですよ」
「私は、現世にいるわ。決まっているじゃない」
「では、契約を結ぶ前に、新しい体を観察しに行って下さい。」
「あなたの人の体を盗むやり方、どうなのって思うけど。仕方ないわね。探してくる」
「行ってらっしゃいませ。ご契約お待ちしております」
完
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