暗い夜。いつも静かな森が今日は騒がしい。
鳥が叫び、動物達が逃げ惑う。動物達が逃げてきた、森の奥から赤い閃光が走る。深く生茂る森は、一瞬で炎の海へ姿を変えた。
その燃え盛る木々を物ともせず、踏み潰す巨大な足。闇に溶けるような真っ黒な鱗に覆われて、その足には鋭い爪が生えている。
そんな生物に対峙する、一人の戦士。黄土色のたてがみが血や泥で汚れてねている。鋭い爪のグローブをしているが、それも折れている。
??
「…これは…一体…?私は…何を見ている?」
戦士より何倍も大きく、森を踏み倒し、炎の海を平然と闊歩するその生き物に戦士は為す術もなく敗れたのは言うまでもない。
読み終わったら、ポイントを付けましょう!