BOF-another story

竜の蘇り
ドギガ
ドギガ

2章

出会い

公開日時: 2022年5月20日(金) 00:00
文字数:2,026

ここは様々な種族が生まれ、独自の繁栄をしている大陸『アブノ』。その大陸の北に位置する大きな城。



風の街の城だ。ここには背中に翼を持ち一部の者は巨大な鳥へと返信することが出来る飛翼族が住んでいる。



その城の中、一人の少女が。先端に翼の装飾を施し、中心には青い一つ大粒の宝石埋められた杖を手に。風に金の髪がなびき、合わせてピンク色をしたドレスがなびく。その背中には飛翼族の象徴の翼が。緑の瞳が見つめる先には、首が折れて萎れた一輪の花が。



少し少女は息を吸い込み杖に力を込める。青い宝石が光を放ち出す。

「回復魔法1=リリフ!」

少女の声を出し杖を花に向かって振ると溜まった光は杖から花へ。光に包まれた花はゆっくりと姿勢を戻し上を向いて咲いて見せる。



その様子をメイドが見ていて拍手をする。

「ニーナ様、回復魔法はお上手になりましたね!」

「うん、先生ありがとう!」

彼女は飛翼族のニーナ。笑顔でピースをしてみせる。 

「それじゃ、明日はまた朝から今度は風魔法の稽古です。」

「ねぇねぇ、私は今度はいつ『ヒューメ』の大陸へ行けるの?」

ニーナの質問にメイドは首を横に振る。



「お父様からお話がある通りですよ。『ヒューメ』は今、機械兵器を増やし、飛翼族の私達も受け入れてくれない状態が続いてます。」

「なんでなんだろ?アツキは?」

「分かりませんが…今は『ヒューメ』との関係は良いとは言えません。この間もこの風の街の近くに『ヒューメ』の人間が居て、怪我をさせられたとか。ニーナ様は王女なのですから、決して無理をなさらず。」

メイドは一礼をして部屋を出ていく。ニーナは頬を膨らまして怒っていた。



そのまま窓の外を見る。頬杖をついて星を見つめる。

「あ〜あ、最近はずっとこんな感じ。『ヒューメ』の大陸にはアツキが居て、機械とか纒めていたのに。最近何やってるのかな?」

ニーナは一人口を尖らせて空の星を見つめる。数多の輝きの中にひときわ目立つ大きな光。その光は徐々に大きくなり、しかも左右に揺れている。ニーナは一度自分の目を疑い擦って再度確認するが、それは大きな光となり、城の前を横切る。思わず窓を開けてニーナは身を乗り出し光を目で追いかけると、それは近くの平原に墜落した。



ゴォォォン…。



離れた場所だが墜落した音が聞こえてくる距離だ。

「…何?今の?星が落ちてきたのかな?」

ニーナは左右を見渡す。城は静か。下までは数メートルある。ニーナは左右と下を確認する。

「正面から出ると誰かに見られちゃうかもしれないし…、直ぐに帰ってくればいいよね!」

ニーナは体を窓から放り出した。



背中の翼を広げると落下するニーナは音もなく緩やかに地面に着地した。そのままニーナは街を出て光の落ちた先を目指した。



平原の先にまだ煙が立ちたなびいている。それを目印に進んでいくと平原に似つかわしくない大きなクレーターが。何十人もの人が入ってもいっぱいにならないであろう大きなクレーター。ニーナは覗き込むとそこには一人の青年がうずくまっていた。着ているものは何もない身一つの状態でうずくまり顔も見えない。見えているのは泥だらけ肌と青い髪だけだ。



「誰かいる!?」

ニーナはクレーターの中に飛び降りた。近づくと青年はニーナと同じ位の年頃の男性の様だ。肩に手をかけニーナは尋ねる。 

「あの…大丈夫ですか?」

青年から返事はなくてうずくまったままだ。よく見ると身体は小さいけど傷だらけだ。ニーナは杖を握った。練習のように杖は光を放ち出す。

「回復魔法1=リリフ!」

光は青年を包み込んでいく。小さい傷は埋まり肌はきれいになっていく。

「あの、大丈夫ですか?」

再度ニーナが尋ねると今度は青年は顔を起こした。



「ここは…?…どこだ?」

青い瞳の青年。その瞳がニーナを映す。

「良かった!動けるようになったのね!」

ニーナの声に少しまだ戸惑い動かない青年。

「私はニーナ!あなたは?」

「………リュウ。」

「リュウ?はじめまして!」

「あ…ああ。」

青年は少し戸惑いながらも立ち上がった。立つと背丈はニーナより頭一つ高い。そして裸の身体はしっかりと筋肉が。ニーナは上から順にリュウを見て、下腹部にも衣服が無いのを思い出し、視線を反らした。

「り、リュウ!とにかく何か着ましょう!近くの風の街なら着るものくらいあるから。」

「あ…ああ。」



ニーナはリュウの手を取りジャンプすると大きなクレーターもひとっ飛びで出る。そのまま二人は風の街に向かって歩き出した。



風の街まであと少し。



そんなときだ。

「!?」

ニーナの目線には見慣れないものが。金属で出来た服を身に纏う二人の男性。金属は白や青の光を放ち、二人組はライトで何かを探しているようだ。あの金属は機械だ。風の街にいや『アブノ』にはない技術を使った『ヒューメ』のものだ。



「…どうして、『ヒューメ』の人間が?」

ニーナが不思議そうにつぶやくとライトがこちらに向いた。

「居たぞ!」

「ターゲット発見!捕獲だ!!」

「!?」

二人組はニーナとリュウに向かってきた。

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