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異世界へ召喚された普通の高校生たちが、異世界での様々な問題に自ら立ち向かっていくお話です。
異世界へ召喚されたからといって特別なスキルが与えられることはなく、等身大の高校生たちが異世界の町興しに奮闘する。
経験値が少ない知識を武器に、その時その瞬間の最良を選択する、ある意味無敵な若い力がどう成長していくのか。
若かりし頃の葛藤を思い出しつつ、経験値を得る代わりに置き去りにしてきた大切な何かを拾いながら読んでいます。
未だ何者でもないが故に無限の可能性という唯一無二の価値を無条件に与えられる人生の最強無敵ボーナス期間を謳歌する片田舎の高校生男女が、異世界から来た勇者という、これまた無条件に最強無敵のレッテルを一方的に貼られ祭り上げられてしまう。
未開の魔法世界で、既存の知識や科学技術をひたすらコピー&ペーストすることでなんとか己が価値を示そうと奮闘する少年少女達。
そんな中で、過去に同じく召喚されたという、とある少女の壮絶な足跡に触れた時、彼らにいったいどんな変化が訪れるのか今からワクワク楽しみです。
未だ社会化されない、青く即時的な理想自我は、異世界にあってどのように象徴化されていくのだろう…
何者でもない人間が、何者かになるとはいったいどんなことなのか。
勇者は確かに存在するのか、はたまた世界が盲信するアイコンなのか…
性善説を元に繰り広げられる少年少女の異世界青春冒険譚。
勇者Lv.1の主人公達の今後の成長がとても楽しみです。