「最古の魔王序列第三位”創造の魔王”であり”全能の統括者”レジナイン・オーディン」
最古の魔王、序列第三位……。
「は、はぁ~……」
突然のことでレイムは地味な反応になった。
前の女性が自分を魔王だと名乗ったのは理解できたが急すぎて、信じられないのだ。
「んッ……どうしたその顔は……」
「あぁ、魔王って貴方にそんな感じは……」
「アハハ!それはそうだな……私は属性が使えないんだ。まぁ、正確には創造の力の使い手でね……」
「えッ……」
『創造』という力は何でも創造が可能な力……。
「あぁ、破壊神が持つと言われる4つの力の一つ……正確には『破壊』から更に強力な力が『終焉』であり、『再生』から更に強力な力が『創造』だ……。だが君は『破壊』の力しか自覚していないようだね……。まさかその他の力のことを知らないと言うのか……」
突然、破壊神が持つと言われる四つの力なんて……。
「破壊神は破壊の力だけだけど……」
それは当然のこと……。
それが、真実だったら、何で魔王が知っているのかという疑問。
「なるほど……君は知らないわけだ。アハハ、だったら言わなければよかったな……」
「もし、それが事実だったら、何で貴方は知っているの?」
「ほう、嘘だって言い張らなんだね。まぁ、そこが低能な下等生物と違うわけか……まぁ、神であるなら困るな」全てが分かっているかのような、だから無知なレイムに教えようと……。
レイムは創造の魔王のことを知る限り思い出す。
確か、姿を現したのは3000年前の大戦だけ……。
その他は……。
そんなことを考えているとレジナインが問い掛ける。
「じゃあまず君のことを話してみよう。今回私が話す内容は短時間で片付けるものではないからね……まぁ、時間のことは安心してくれ。ここにいれば、外の時間は止まっているのと同じ……だから誰かに悟られる心配もないということだ……」
そしてレジナインはレイムの事を隅々まで話した。
「……まぁ、破壊神は何かと有名だから」と紙一枚の抵抗をするが、レジナインはそれを鼻で笑う。
「有名というのは、裏切りのことかい?」頬杖をつき、目線はレイムを見つめている。
「それ以外に、何かある?」
「ほう。まぁ、粗方予想通りだったよ……。君の配下はいい奴だな……」コーヒーを飲み、最破達を褒めるがレイムにはそんなものではなく、その先にあるものを求めていた。
「ふん、君はいっぱい食べるんだね……」
「え?」
「いや、食のことじゃないさ。その真実を知りたいというその欲求の言い方を変えただけさ。まぁ教えてもいいが、それは君の配下の努力が水の泡になる……まぁ、真実を見せてから話した方がいいと配下たちは判断した。なら君はそれまでそれを信じるか否かで決まるのかもしれないな……」
「真実を見る……。それは裏切りのこと?」
「まぁ、そうかもしれない。完全に真実を知るものは、君の配下たちと魔王……」
「3000年前の大戦で大戦の他にも何かあった!」
「お!以外と導きが早いね。じゃあそのまま答えまでといきたい所だけど、その答えは凡人には無理だよ……」
「なッ――――」
するとレジナインは片手にカップを持ち、コーヒーを啜りながら、左手を向ける。
「まぁまぁ、短気の扱いには慣れているが、私はめんどくさいことはやらないのだ。まぁそれは理由があるからだが……。この世界には天才がいた……そして私は生まれ持っても天才であり、未知の情報も手に入れることが今は可能、つまり私の前に知恵比べなド自殺行為であり、まぁ無礼な奴は私の前に来た途端粉砕だけどね!」
若い、3000年以上も生きているというのに、生まれた時と変わっていないよう……。
「まぁ、話が長くなったが本題に入ろう……」
「ん、うん……」
二人は改まり、レジナインは切り出す。
「我々と大魔王は破壊神との同盟を望んでいる……。その理由は今は教えられないが、それが我々の要求……」
「何で、魔王が同盟を……」
「頭を動かせ!」
レイムは言われた通りに活動を続行する。
魔王……私との接点は?
いや、まず神々との接点は3000年前の大戦……。
それは二代目様の原因で……。
「――遅いな。君はあの子に似ているな……暴挙ではないかもしれないが、唯一あの子に対抗……できるかもな。答えは魔王も大戦の真実、少し大きく呼ぶのなら世界の真実を知っている」
「そ、それが同盟の理由?」
「あぁ、同盟を結び、まだ生きている裏切りの神である二代目破壊神を叩くんだ。我らだけでは戦力不足だからな……」
普通に驚きの言葉を話す。
魔王の中でもトップクラスであり、最古から存在して、世界の脅威である五人の魔王でも戦力不足って……。
「そんな、嘘……」
「ん?戦力のことか、無論事実だ。私の能力の中に未来予知みらいなものがあってな……それで敵の戦力は短時間で世界を支配できるそうだ……印象に残ったのは、五人の影……恐らく外からだろうな……」
「外?」
外とはどうゆうことなのか、さっきから常識を外れたことばかり……。
「外というのは、この世界のことだ。それが確信に繋がったのはあの大戦からだ……」
「え――――まさか、あの大戦に外の世界の存在が関わっていたの?」
「あぁ、だがそれは一瞬であったが……外の世界の存在がどんな武力を持っているのかわからないが、もしその予言が真実なら、二代目破壊神はもう既に外の世界との繋がりを見つけたということになった。奴の目的がわからないが、このままだと、この世界が支配より、滅ぶだろう……」
魔王の口から世界の危機だと……これは予想外すぎる。
「動き出した証拠として、最近、我々ではない魔王軍の進行があった……」
「ッ……」
それはあれのこと、レイムとラウルが対処したあの魔王軍か……。
「私も戦った。情報では大魔王の軍勢だって――」
「――いいや、あの子が軍勢を出していることは私は把握している。そしてあの子は二代目の捜索に専念している……」
「私に何を……」
「さぁ、な……」
「!?どうゆうこと!」
「別に期待してないわけではないが、こちらも捜索を行っているが、一向にな……。だから何故動き出したのか、このタイミングと関係しているのかと調べ、予想をした……」
「……」
そしてまだ真実と決まったわけではないが、天才は答えにたどり着いた。
「恐らく君だろう。二代目破壊神は、実の娘を殺している……そして四代目も不明、理論としてはずぶずぶだが、共通点があるなら破壊神同士というわけだな」
天才でも現状の真実はほとんどが未知であるのだ。
「……私、命」
「かもな。それなら目的は力を得るためだろう……二代目は言ってしまえば、初代が作り出した存在であり、一番その司る因子が濃いわけだからな……」
「破壊、因子か……」
「まぁ、これだけは言えるな。二代目は絶対に君の前に現れる……これだけは言えるな……」
さっき、理論はずぶずぶとか言っていたレジナインは次に絶対と……。
その瞬間、レイムの頭に声が響いた。
「レイム様!レイム様!」
「ロナ?今どこ!」
「レイム様!光の騎士の軍勢がこちらに向かってきます……」
「は?」
独立国家である破壊の領域に近づいていると……普通ではありえないが……。
「何でそうなった!」
「集めた情報では、光の神ラウルが指示をしたと……」
「わかった!すぐに戻る……」通信が途切れ、レイムは何か変だと気づく。
「あぁ、流石の私も時間には手を出せなくてね……まぁ一時間くらいは喋ったのかな」優しく、美しい美貌だが、どこか憎んでしまう。
いや、性格が悪いだけなのか。
そしてレイムは立ち上がった。
「く……では――」
「――あぁ、最後に。うちのリビルが済まなかった」
「いいえ、それより光の騎士の軍勢が何故か破壊の領域に向かっているようで……」
「ほう、それは興味深いな……幸運を祈る……君は我々の同盟者だからな……」そう言い、レジナインがカップを置いた瞬間にレジナインの空間はレイムの目から消え、リビルと戦った所にレイムは立っていた。
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