破壊と再生のプリンセス/Infinite[Heros] - 原初からなる壮大な無限英雄譚 -

――自分を知り、使命を知る。英雄、それが少女の成るものであった!
七理月_(._.)_
七理月_(._.)_

第一節 序章編

2 『二人の神』

公開日時: 2020年9月1日(火) 17:43
文字数:1,946

魔王軍が大陸に踏み入り、その大陸の中心には大きな国があり、その前には大勢の騎士がそこに待機している。半分騎士は漆黒の鎧に身を包み、もう半分は純白の鎧を身に包んでいる。


 そうこれが光の神と破壊の神の軍勢である。


 魔王軍の情報を聞きつけ、四代目光の神ラウル・レギレスと五代目破壊の神レイム・レギレスが軍を引き連れてやってきたのだ。


 いやレイムの方はラウルが無理やり連れてきたのだ。


「魔王軍はいずれも進行中です……真っすぐこちらへ向かってきます……」と二人の神に騎士が現状の報告を伝えた。


「今度こそ、進行を阻止する……」鞘に収まる黄金に輝く剣を地面に突きさすかのように置き、剣の上を両手を置いた。


「さぁ、待ち遠しい……」戦いに飢えている。



 いや、これは王家の者に多い性格だ。


 特に光と炎はランキング戦で代々二位と三位で争っている。


 そのため光と炎の柱は厳しく強さを求めているのだ。四代目で最強なのはナント破壊の神を討ち、一位に上がったのだ。


 これは初炎の神が代々のランキング戦で優勝したのだ。


 今代の四代目光の神ラウル・レギレスは金髪のロングに黄金の鎧に身を包んでいる。実力としては上位である。



 そしてその隣に一人の少女がいた。黒髪ロングに鎧などは纏っていなく黒いワンピースを着て、腰には漆黒の鞘に収まれた漆黒の剣を装備し、服装などは黒いワンピースだけで靴などは履いていなく裸足で漆黒の騎士達の前に立っている。


「そうですね……つまらない日常が少しでも……」神々という存在で生まれ、王家の血を引いた者にはただ強さを求めるだけだ。



 この世界を守るために最大戦力と時にはなるからだ。


 そして破壊神は見ての通りただの戦力だ。裏切りの神と他の神々から言われ、王家の者達はそう思っていないが、王家に仕える貴族などは派閥となっている。


 今の戦力としてラウルと次代の五代目破壊の神レイム・レギレスだけだ。


 もし全滅したら他の神が集結してそれを殲滅するが破壊の神が終わった瞬間、他の神で勝つことは難しい。


 今代で四代目となるが、破壊の神は確認している人数は四代目破壊の神と五代目のレイムだけだが、四代目は王家との繋がりを遮断しているため接触が困難であり、三代目は死亡し、二代目が裏切りの神である。



 そんな最大火力の神であるが戦えるのはレイムだけとなる。


 すると地平線から禍々しい感じとともに魔王軍が肉眼で捕らえる距離まで来た。


「来たッ――」レイムはすぐさま殺気を感知し、地平線の方を向いた。


 何故絶対なる神が負けるのかと言うならば、神種が傷つくことは力が自分と同等の者かそれ以上が相性など……魔王種という存在になると魔王は神に近き存在であるからである。


 神は創造した種族からはダメージは聞くことはないが、力が自分と同等がそれ以上だと傷つき、殺すことも可能ですが、他の種族と違う点は落下や物理的攻撃、詳しくは神器以外の物理攻撃では神と魔王には通用しない。


 破壊神であるレイムは光属性は弱点で、腰に装備している武器は最強クラスの神器である。破壊神が代々使用してきた漆黒の剣。


 《破壊剣ルークレム》である。



 そして魔王軍はある程度、神々の軍との距離を開けて進行を停止した。


「ラウル様……私がやります……」


「あぁ、何かあったら参戦する……」


 レイムはそれを聞き、前に歩き出した。


 一人の裸足の少女が数歩進み、止まった。


 少し大きな漆黒の剣を握り、ゆっくりと鞘から抜き刀身も黒く輝いている。


 そして剣先を前に向けた。


 その瞬間、レイムの左右に空中に二重の円の間に魔法文字が記されている魔法陣が壁のように無数に展開された。 


 魔法を使用する時に展開し、色は属性の象徴で変わる。


 ちなみに神は詠唱などは必要なく、レイムは魔法というものが使えないが破壊は意のままに操ることができる。



 そして数は実力は経験、強さで変わってくる。


「なッ――あの歳で数えきれないほどの魔法陣をっ……」後ろにいる光の騎士と暗黒騎士は驚きの声を上げていた。


 魔法陣の中心から黒いエネルギーが集まり充填し、黒と白の光が溢れてきた。


 破壊の力を操れるものは神とその加護を受けし者だけだが、その中では上出来であり、破壊という力がこの世界では最強の力……。


 破壊の力が充填されたことを感じ、レイムは笑みを浮かべた。



 そして……。


「貫けッ――《破壊(ディストラクシェン)》!!」そう少女が叫んだ瞬間、黒い魔法陣の中心が更に光の強さを増し、光が空気に触れ膨張しているような感じだ。


 一斉に黒い光線が魔法陣に向けて放たれ、魔王軍から黒と白の光が一瞬見え、大爆発を起こした。


 音と衝撃がここまで伝わってくる火力である。この火力なら国などすぐに滅び、短時間で領域、天界をも破壊することができる。


 それこそが破壊を司る神、破壊神レイム・レギレスである。

 

 

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