「ふッ――」ソージとソピアは開始と同時に前に走り出した。
だがジュウロウは剣を下げ、立ち止まったままだ。
糞ッ!あれは絶対に勝てない相手の行動だろう……だけどやるしかないッ!!
「ハァァァッ――」ソージは刀身の力を込め、剣を振り光の斬撃を放った。
「一つ言っておこう……私に属性攻撃は通用しない――」と呟き、刀を迫ってくる斬撃に向けた。
そして刀の先に斬撃が触れた瞬間、柔らかく消滅した。
「なッ――」その光景に声を漏らし、何が起こったのかなんてわかるはずもない。
「まッ、まさか――この世界創生から今まで確認された数人は大五属性でなく、全ての属性や異能の力を打ち消す属性……」
「まさか、無属性――」主席卒業のソピアが真っ先にそれに気付いた。それはもう伝説という形で学院には教えられている。
それはまさに敵なしの力である。
「糞ッ!!」
最初から勝てる相手じゃないことは分かっている――だからあっと言わせる事をやるだけだッ!一対一なら俺が考えていることはできないが俺達三人なら可能だ。
するとジュウロウは軽く剣を振った。
その瞬間、空気が揺らぎ咄嗟に俺とソピアは地面を蹴り避け、空気の揺らぎがスレスレに二人を通り後ろの大地が砕けた。
二人は一度下がり、一度計画を立てた。
「まさか、見えない斬撃ッ!」兄である俺もソピアは怯えている姿を初めて見た。
「あぁ、だが見えないわけじゃない……」
「私も見えたぞ……空気が震えている……」
その場から動いていないサリアも見えている斬撃が見えればあとは攻撃を当てるのみ……この戦いであの斬撃以外の攻撃パターンもあると思うが俺達が相手なら使わないことを願うか……。
「よし、ミスったら終わりの作戦だ。いいか……」ソージは計画を話した。
計画の話しているのか?予想通りにあの斬撃は避けられたが恐怖を植え付けた……。
だがそれならまだまだの実力のようだ。私が苦戦した戦闘など今までに二度……三代目破壊神のと手合わせとあの女との戦闘だけだ。
この加護を神が受け取った後のこと……光の国へ開催された武闘会へ出場した時にあやつと出会った。
私も人間だが3000年も前のことだ、自分の家系が本当は凄いことなの知らないだろう。あの子らの親も偉大な人間で光の騎士隊長と副隊長を務めている。
光の騎士達の中で頂点の実力者である隊長は『剣聖』と呼ばれ、光の神の加護を受ける剣聖はレスティアル家が歴代独占している……。
レスティアル家の中で私と対等に渡り合った者が歴代の一人の『剣聖』レシリス・アルト・レスティアル__金色の長い髪に小柄な女性と決勝戦でぶつかった。
第二神暦の時だ……この刀を全て知らずにいた。
今の私なら勝てると思うが、あの出来事がなかったら……。
しかしあの子らの剣は……四代目様との旅で今の剣聖が手にしたのか……。見た目は転生神器、そしてあの弓も神器か……遠距離は問題ない。
そしてソージ達は話し合いを終えて、剣を構え前に走り出した。
さっきと一緒!?まさか無理やり押してくるかッ!!
ジュウロウは刀を上に掲げ、技を受けに専念した。
「ハァァァァァッ――」ソージは両手で強く握り、振りかぶり大きく振った。
その瞬間純白の刀身からデカい光の斬撃が放たれた。
だがその斬撃は砂の大地に突っ込み、砂が上に舞い上がった。
目くらましのつもりかッ!!
ジュウロウは柄に力を入れた。
するとすぐ横に人影が見えた。
まさかッ――予想以上に素早いッソピア・アルト・レスティアル!――糞ッ間合いに入られるッ!!
「ハァァァァァッ――」
驚くほどのスピードでジュウロウに迫ったソピアは鋭い一撃を込め、剣を横に振った。
「ふッ――」ギリギリソピアの攻撃が届く距離、ジュウロウは掲げた刀を下に振り下ろし。ソピアの攻撃を防いだ。
だがその時、ソピアの表情とこの状況にあの『剣聖』の面影を感じた。
「行くぞッ!!」と遠くから勇ましい声が響いた。
そこに目をやると弓を引くサリアが見えた。
遠距離攻撃は元々私には効かないッ、放たれ刀身が届く距離まで来たら斬るのみだッ――。
「ぐッ――」
なッ、何だ!?
剣が重いッ!何だとッこの力ッあいつと同じッ――。
「えぇぇぇいッ!!」
「きゃッ――!」
だが力はジュウロウの方が上、ソピアは剣を弾かれた。
そしてサリアの方を振り向いた瞬間、もう矢が放たれ、水色と黄色の光がもうそこにはあった。ジュウロウは横に刀を引き、そして思いっきり前に出した。
矢の先と剣先が触れた瞬間、周囲に力が広がり衝撃が走った。
「くッ――」
こんなものッ――!
柄を強く握り、自身の力を刀身に流した。
そしてみるみる力は消滅していき、矢が砕け散った。
「いい攻撃だがこんなもの――」ジュウロウは咄嗟に足に違和感を感じた。
「かかった――」今まで姿が見えなかったソージが真正面から現れた。
「いいや、この程度でッ!」
「こっちだよッ!」横からの叫びと同時に横からの斬撃を受けた。
「くッ――」一対一なら敵はいない……だが弱者はズルいと言うが一対一以外ならその猛者でも敗れることは十分にある。
「ソピアッサリアッ――」
「あぁッ――」サリアはソージとソピアの地面に氷の矢を放ち、氷柱を出現させた。
そして二人はその上に乗り、足を強く踏み、蹴った――。
「「ハァァァァァッ――!!!」」
「ッ――レシリス……」面影は変わらず、不思議な事に何故か似ている剣術……レスティアル家に決まった剣術は存在しないその者の独自の者だ。
あの時、確かに圧倒された……それが私を更なる高みへといざなってくれた。
二人は大きく振りかぶり、同時に渾身の一撃をジュウロウに放った。
だが感じてしまうのは当然だ。彼らはあいつの同じ名で血が繋がり、これから可能性を秘め強くなるだろう。
ソージ・アルト・レスティアル__ソピア・アルト・レスティアル__サリア・ヒート・レヴォルアント__。
運命に導かれる者……君達は導く者だ――!
思いっ切り剣を振り下ろし、痛々しい音と二人の攻撃は辺り、ジュウロウの体は後ろへ流れたが倒れることなく立っていた。
「勝負ありッ!そこまでです!」
「ふッ、フハハハハハハ!!見事だ、そして認めよう。君達は今から我々の仲間だ……」刀を鞘に収め、服の砂埃を払った。
「まさか、ジュウロウに攻撃を当てるなんて……」ワ―レストも称賛を送った。
他の最破達も驚きで盛り上がっていた。
すると上から声が響いた。
「最破の皆さまご報告があります。レイム様の意識が戻りましたッ!」
「異常は何かあったか……」
「いいえ、問題はありません」
「では、行くとしよう……ご報告もかねて……」
最破達とソージ達は最上の地である破壊神界へ向かった。
最上の地、破壊神界の中はドーム内の形になり、壁には歴史の絵が刻まれている。
中心にはキングサイズの豪華なベットがあり、天井の中心からしか光は差し込むことはない。
あの戦いから運ばれてきたレイムは使用人たちの処置によりベットに寝かされ、今日で三日が経った。
そして破壊神が自分の力によって溺れたという状況は珍しくもない。未熟な時には誰もが主に王家の神々にはそういう少女はできるが破壊神の被害は比べ物にならないのだ。
これにより世界はますます他の神に願うだろう。
また大戦が起こる前兆などそんなことを言い始める者もいる。
それが王家の神々の耳に入るのも時間の問題だ。
「ん……」顔半分が柔らかい何かに包まれ、暖かく落ち着く……。目を開け、白いシーツ……ベットの中なのはすぐに分かった。
そしてレイムが起き上がろうと手をベットにつき、力を入れた。
「ひゃッ」と自分ではない誰かの手が胸の辺りにあった。
寝ている時は神経は麻痺していたのか分からなかったがうつ伏せ状態から手と腕に力を入れ、血のめぐり全身の神経が蘇るように感じた。
だがここにはレイム一人しかいない……いや物理的に見たらそうだが、破壊神の中と言うか今代の五代目破壊神に仕えている者がいる。
これも異例であるレイムの力の一つと言っていいのか……。
「んッ……レイムさまぁ~」と甘い声が後ろから聞こえた。
「ちょッ、どこ触ってッ」上に掛けられていた布団が何かの力で吹き飛び、12歳のレイムの体に後ろから抱き着いていたのは、全裸の金髪の少女だった。
その正体は破壊神の使者”七大天使”が一人、第七天使パーレルゲン・イェクディエル、金を司る天使で七大天使の中で末っ子である。
「レイムさまぁ、やっと起きましたか……」
「パーレルゲン……何で私もベットの中にいるの……」
一様理由を尋ねたいが、力のせいなのかはわからないが、忠誠と主であるレイムに懐くのが強すぎるのだ。
「三日間もこうして添い寝をしていた私達は二日にして服を脱ぎ、これ以上起きないと……」喋っている時でさえ、腕をレイムの体に回し、全身を密着させていた。
それ以上喋ると危ない気がした自称無垢のレイムは金髪少女の口を塞いだ。その体はレイムと同じく小柄で胸はないに等しい。
「ごめん、迷惑かけたらしい……」こうゆう状況になった理由を考えて、パーレルゲンに謝った。
だが……。
「いいえレイム様、私達はこうして主と添い寝できたことに喜びを感じています……」と常識を外れている答えはいつものことだ。
ん?私達!?
「まッ待って!私達って……」
すると布団からもぞもぞと動き出し、桃色の縦巻きロールの女性が顔を出し、体を密着させ顔を近づけた。
「レイムさまぁ」と横から抱きしめられた。自分より大きな胸の奴に抱きしめられ、もう苦しい状態だ。
「おいッ、カイダース、これ以上体を密着させると私は非常に悔しいのッ――」第一天使カイダース・ラファエル。炎を司る長女の天使だ。
するとまたまた下から湧き出てくる。
「ばぁ、れいむさまぁ、おはようございます」
「おはようございます!」と次々とベットから湧き出てきたのだ。
このベットには7人の天使がいて、最高に苦しい目覚めだ。
「あぁもうッ――」レイムは咄嗟に起き上がり、ベットから這い出て、天使たちから逃げよと思ったが粘着という言葉が正しいかのように抱き着いたままのパーレルゲンや他の天使が抱き着いている。
そしてノックが聞こえ、最上の地【破壊神界】の扉が開かれた。
まずいッ!今の状況を見られたらッ――。
小さな体に抱き着かれ、バランスを崩し、前に倒れ、そして扉が完全に開き、光が差し込んだ。
「あッ――」
するとパーレルゲンの手が確実に自身の胸を握った。
「キャァァァッ―――!!!」
そして光景を最破の男達は目を瞑り、女性たちはまたかと顔を赤くした。
「あらら……」とロナもこれに関しては何も言わなかった。
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名前:ジュウロウ・ハリアート
身長:175
体重:65
称号:最破-1位『無欲』
3000年前から破壊の加護を受け、今まで生きている武士であり「無欲の支配者」の異名を持ち、最破の中で唯一人間であり、容姿は20歳の容姿から60歳に変化しているが、その実力は全盛期を越える強さを誇る。
超珍しい無の因子を宿しており、魔法や因子の力、能力を無に帰すことが可能であり、格下、互角の相手には効果を有するが格上には効果が完全ではないが、半分となる。
最破の中では上位の実力を持ち、最破の順位は強さではないことが明らかにされ、上位の六人は最破をまとめ上げ、神にも互角の強さを持ち、人類最強と四代目には言われている。
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