少女は笑ってた。
冗談冗談と、白い歯を見せて。
「さ、早く立って」
手を引っ張られ、わけもわからず立ち上がる。
そうして自己紹介をされた。
胸ポケットから出した、学生証入りのパスケースを手に持ち。
「アタシはサツキ。猪本サツキ。翠星学園の2年。キミは水崎君——、よね?」
…僕のことを知ってる?
翠星学園っていうと隣の市だっけ?
そんな制服だったんだ。
名前は知ってるけど、全然馴染みがなかった。
確か、最近共学になったって聞いたような
「…ぼ、僕は」
名前を名乗られたらこっちも返さないといけない。
咄嗟にそう思ったけど、でも…
「水崎潤平…です」
「ビクビクしすぎ。怖いものじゃないよ?私は」
どの口で言ってるんだろう。
どっからどう見ても危険人物じゃないか。
っていうかなんで刀を?
さっきから気になってしょうがないんだけど
「ああ、これ?護身用の武器だよ」
「護身用!?」
護身用って…
痴漢用のスプレーとかじゃあるまいし、どう見てもオーバーすぎない?!
スタンガンとかだったらわかるよ??
このご時世、何があるかわからないからね?
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