ガチャッ
「何ぐるぐるしてんの?」
「…え、あ…。って、ぎゃああああああ」
シャワールームから出てきた彼女は、バスタオル一枚を全身に巻いただけだった。
髪の毛は濡れたままだった。
ハンドタオルで軽く拭きながら、そのままソファに座る。
ヴンッ
モニターが無いと思ったけど、天井に埋め込まれていたみたいだった。
ポケットワーク(※現代で言うスマホのような物)を操作しながら、モニターを起動させる。
3dホログラムで映し出された立体映像が、リビングに浮かび上がった。
ニュース番組だ。
リビングに置いてあったコーラを片手に、足を組みながら電子新聞を閲覧していた。
僕は、床にへたり込んでしまっていた。
「逃げ出そうとしても無駄だからね?」
「は、はい??」
目が点になる。
絶句する。
状況が飲み込めなかった。
それはさっきからだが、目の前の光景を直視できない。
頭が真っ白になった。
突然地震に見舞われた時のように、足元がグラつき。
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