雑司ヶ谷高校 歴史研究部!!

日本100名城をすべて巡る!
谷島修一
谷島修一

Obscene Magical Girls

公開日時: 2022年10月13日(木) 20:33
文字数:1,393

 夕方、帰宅。

 夕食を食べ、風呂に入った後、ベッドで寝転んでくつろいでいるとスマホが鳴った。

 LINEで織田さんからメッセージが。


『なんか、私たち噂になってるね』


『そうだね。困ったもんだ』


『私は、困ってないけど?』


『そう?』


『迷惑?』


『いや、平気だ』

 ちょっと迷ったけど、もうひとつの噂について尋ねた。

『別の織田さん自身の噂についてなんだけど』


『私の?』


 織田さんを怒らせないように、ちょっと考えて、言葉を選んでメッセージを送る。

『なんか、男が好き、だとか、そういう噂』


『ああ、あれね。ヤリマンとか言うやつでしょ。本当だよ』


 “ヤリマン”とか、直接的だなあ。

 そして、本当だったのかよ。


『夏休み終わるぐらいまでに、何人かと付き合ってた。私とすぐヤレるって噂が広がってから、ヤリモクの男どもが集まってくるけど、そういう連中とは関わらないようにしてる』


『そのほうが、いいね』


『うん。武田君はそんなことないから安心』


 安牌と思われている。

 喜んでいいんだろうか? 良くわからないな。

 確かに織田さんとヤリたいということは無い。恋愛感情も無いからな。


 続けて織田さんからメッセージが。

『今は、誰とも付き合ってない』


 さらに、メッセージが来た。

『週末、またどこか遊びに行かない?』


 どうしようか?

 織田さんのノリに、まだ慣れない。

 それに、また、興味ない映画とかカラオケとか連れていかれると困る。

 しかし、来月から演劇部で忙しくなる織田さんにとっては、思いっきり遊べる最後の週末のはずだ。付き合ってあげるか。

 じゃあ…、

『いいけど、今度は僕が行くところ決めてもいい?』


『いいよ。どこ行くの?』


『それは、お楽しみということで』

 どこに行くか、何も考えていない。これから考える。


『わかった。楽しみにしてる』


 そして、“おやすみ”っていうスタンプが来た。


『おやすみ』

 僕はメッセージで返した。


 しばらくすると、またスマホが鳴った。

 LINEだ。

 織田さんかと思ったら、魔法少女コスプレアイドルの細川さんだった。

 ユニット名、何だったっけ?

 Oh My God!

 じゃなくて、

 Obscene Magical Girls

 だったっけ?

 

 ともかく、LINEを開く。

 そして、細川さんからのメッセージを見る


『こんばんは♡お願いがあるんだけど』


『何?』


『合コンしない?』


 はあ?

 予想外のメッセージで面食らった。

 返事に困る。


『合コンしたことないんだけど』


『マジで? でも、いいから、武田君とあと2人集めて。こっちはOMGの3人ね』


『そもそも、アイドルが合コンやって、いいの?』


『いいの。私たちのファンは理解があるから、彼氏が2、3人いても大丈夫』


 『彼氏が2、3人』はアイドルで無くても問題あるのでは?

 まあ、本人がいいと言うなら、いいのだろう。

 しかし、友達が悠斗しか居ない僕にそれを頼むとは、細川さんも見る目がないな。

 そもそも、合コンとかいう、陽キャの会合に興味ないんだけど。


『悪いけど、ちょっと難しいね』


『なんで?』


『合コンに興味ないんだ』


『マジで? Σ(゚Д゚)』

 しばらくして続きが来た。

『男子と知り合えない女子校の哀れな私たちのために、協力してよー(T_T)』


 めんどくさいな。

『考えとくよ』

 と、取り敢えず返す。


『やったー♡じゃあ、よろしくねー♡♡♡』


 考えると言っただけで、協力するとは言ってないぞ。探さないぞ。

 とりあえず放置することにする。

 その後は、ベッドの上で、くつろいで就寝した。

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