雑司ヶ谷高校 歴史研究部!!

日本100名城をすべて巡る!
谷島修一
谷島修一

球技大会

公開日時: 2022年12月14日(水) 19:55
文字数:1,257

 翌日。

 北条先輩に見つからないように、コソコソしながらホームルーム開始寸前に登校した。

 さっさとげた箱で上履きに履き替えて、素早く教室に向かう。

 教室では悠斗に会った。

「純也、来たんだね」


「ああ、気晴らしに来たよ」


 席に着くと、隣の毛利さんも声を掛けてきた。

「おはよう。もう、いいの?」


「良くないけど、来たよ」


「武田君って今日、卓球だったよね?」


「あれ、毛利さんは何だっけ?」


「ソフトボールだよ」


 担任の先生がすぐに来たので、会話もそこそこに終了。

 ホームルームでは、今日の確認が簡単に行われて終了した。


「おお、純也!」

 雪乃が声を掛けてきた。

「来たのね。もう、体調は良いの?」


「まあ、なんとかね」


「純也、卓球だよね?」


「そうだよ」


「私、バスケだから。じゃあ、体育館でね」

 織田さんはそう言うと颯爽と教室を出て更衣室に向かった。


 女子が去ると、男どもは更衣室まで行くのが面倒なので教室で着替えるものが多数。

 僕も教室で着替えて体育館に向かう。


 球技大会は、一応クラス対抗となっている。

 卓球は個人戦のみなので、他のクラスの生徒との試合を1人につき6試合すればいいことになっている。結果、結構待ち時間=休憩時間が多い。

 というわけで、今日はのんびりさせてもらおう。


 体育館に到着すると、1/3は卓球台が置かれ、残りはバスケの試合で使われるようだ。

 少し待って、1試合目が回って来た。相手は、どこかのクラスの男子。

 僕はラケット借りて、適当にやる。

 そして、適当にやったのに勝った。


 隣の卓球台でなんか激しい試合をしているようだ。

 見ると、同じクラスで僕の天敵の卓球部員・明智優衣が試合をしている。

 球技大会ごときをガチでやるなよ。相手は素人かもしれないのに。


 そんな明智さんの試合は尻目に、僕はしばらくの間、休憩となったので体育館の2階の観客席に移動。

 僕以外にも、だらだらと休んでいる生徒が多数。

 他の学年の生徒もいる。その中に北条先輩が居ないかどうか確認する。

 居ないのがわかるとコソコソと端っこの椅子に座った。


 ほどなくして、僕の所属する1年A組のバスケの試合が始まるようだ。

 チームは男女混合。

 織田さんが居るのが見えたので、ちょっと見学することにする。


 試合開始。

 織田さん、なかなか動きが良いな、運動が得意なのか。

 あ、シュート決めた。

 そして、試合終了。

 僕らの1年A組のバスケの1試合目は勝利したようだ。


 再び僕も出番が来る時間となったので、卓球台に向かう。

 適当に卓球の試合をして、適当に勝って、こんな感じで、午前中は4試合全勝で終えた。


 お昼休み。

 僕は弁当を取りに一度教室に行き、いつもの様に織田さんと食堂で食べる。


「最初のバスケの試合観たよ」


「午前は2勝1敗だった」


「雪乃、動き、いいね」


「私、スポーツは得意なのよ」


「知らなかったよ」


「純也の試合は、どうだったの?」


「4戦全勝」


「すごいね」


「まあ、みんな適当にやってるからね。相手はやる気なかったんじゃない?」


 そんな会話もほどほどに、再び体育館に向かう。

 午後の卓球は2試合をするだけで終わる。

 残りも、適当にやるぞ。

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