雑司ヶ谷高校 歴史研究部!!

日本100名城をすべて巡る!
谷島修一
谷島修一

よふかしをした

公開日時: 2024年8月31日(土) 20:23
文字数:1,582

 ショートムービーの撮影を無事終えて、学校から帰宅した。

 学校にいる間、妹の友達たちは昨夜のパジャマパーティーのお泊りセットを妹の部屋に置いていたので、一度一緒に帰宅してから、それぞれに自宅に帰った。


 それにしても、今日は撮影だけでなく卓球のミックスダブルスをやらされたり、柔道の寝技をかけられたりして疲れたな。

 寝技は昨夜もかけられたし散々だったよ。


 そして、前田さんは、『約束通り1週間、“妹”をやりますー』と言い残して帰っていた。

 僕は、具体的に何をやれとかは言ってないのだが、一体何をやるつもりなんだろうか?

 明日も家にくるのかな?

 まあ、半分冗談で言ったので、何もしなくてもいいのだけど。


 僕は部屋着に着替えて、ベッドに寝転がる。

 ショートムービーの撮影が完全に終わったので、明日からの残り春休み2週間はのんびりできそうだ。

 4月に入ってから歴史研ではお城巡りをする予定のようだが、疲れるから僕は行くつもりはないのだ。寝て過ごしてやろう。


 それ以外の予定と言えば、O.M.G .のライブの物販の手伝いを数回。

 あとは…、宇喜多さんの家に行こうって話があったな。いつ行くんだろう?

 LINEで聞いてみるか。


 僕はスマホを手にして、真帆にメッセージを送る。

『春休みの予定はどうだっけ?』


 しばらくして返事が来た。

『来週は、水曜と土曜にアキバでライブやるよー🎵』


 春休みだから、平日もライブやるんだな。

『じゃあ、手伝いに行くよ』


『助かるー😍 たよりになるよ!』


 まあ、僕はバイト代目当てだけど。


『あと、宇喜多さんの家に行くのはいつ?』


『金曜日だよ、純也も行けそう?』


『行くよ』

 基本、暇人の僕は予定がほとんどない。

 そして、宇喜多姉にも会いたいし。


『じゃあ、その件は水曜日に会った時に詳細を話そうよ』


『いいよ』


『じゃあ水曜日よろしくねー』

 というメッセージとともに土下座のスタンプが送られてきた。


 その後は、夕食、入浴を済ませると、VRゲームをやることにした。

 ゴーグルをかぶってログイン。

 場所は街の広場。

 いつものように目の前には、たくさんのプレイヤーがいるのが見えた。

 プレイヤーの頭の上の吹き出しには、いろんな言語が飛び交っている。

 最近はAIが自動翻訳してくれる機能が付いたらしいから、外国のプレイヤーとも簡単に交流が出来るという。

 しかし、コミュ障の僕は日本人とも交流が難しいから外国のプレイヤーとかありえないな。


 という訳で、また、1人でチマチマと経験値でも稼ぐとするか…。

 と思っていたところ、誰かがチャットで話しかけて来た。


『こんばんは』

 ダークエルフのヒーラーのユミコさんだ。

 以前、ユミコさんとは友達登録したのでログインしたら、わかるようになっているのだ。


 今夜は、彼女もログインしているようだ。

 いや、中の人は“彼女”じゃあないかもしれないが…。


 とりあえず、僕も挨拶を返す。

『こんばんは』


『今、どこに居ますか?』


『インしたばかりだから、最初の街の広場です』


『私は、街の近くの草原に居ます』


『じゃあ、とりあえず、そっちに向かいます』


 僕はユミコさんと合流して、一緒にチマチマと経験値稼ぎをしばらくやっている。

 1時間ほど経っただろうか、悠斗と六角君もログインしてきた。

 そして、合流。

 僕はユミコさんを紹介して、4人でパーティーを組んで簡単なクエストをやったりして過ごす。

 悠斗と六角君は、陽キャだからユミコさんともすぐに打ち解けたようだった。

 ともかく、ヒーラーがいるとゴールドで回復ポーションを買わなくていいから、ゴールドが浮く。ありがたや。


 さらに1時間ほどしたらユミコさんは、もう寝るというのでログアウトした。

 僕と悠斗と六角君は、プレイを続行する。

 なんやかんやで、結構長いことプレイしてしたら、日付が変わっていた。

 悠斗たちと話し合い、そろそろ終了しようと言うことになり、ログアウトした。


 久しぶりに、よふかしをしたな。

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