前回のあらすじ
「鬼若は運営にチート能力を貰ったのじゃ」
ガチャ神のワンポイント情報①
「仲間になるキャラは異世界より来た者なのじゃ。彼らは来訪者と呼ばれておるぞ」
俺がベルフェゴールを勧誘した瞬間、時が止まったように静かになる。
まくら……。つまり俺の突然の言葉に、ふたりとも困惑しているのだろうか?
そりゃね、俺もいきなり「僕と契約してナントカカントカ」って、ただのまくらにしか見えないナニカに言われたら、パニックに陥るよりも、思考も行動も硬直するだろうけどね。
「主様! お言葉ですが、何故このような奴と契約するのですか!」
だが、二人はそういう方向性で硬直しているわけではなかったようだ。
俺がベルフェゴールに契約の話をすると、本人よりも鬼若がつっかかってきた。
「え? 戦力は多いほうが良いだろ?」
「ですが! 俺がコイツより強い事は先の戦闘で証明されたでしょう!?」
戦力の多さの話をしたつもりが、単体の強さに話をすり変えられてるな。意図してやってるわけではないと思うけど。
それにどちらかと言うと、他のSSRと契約されてしまえば、自分がお払い箱になる事を心配してるんじゃないだろうか。今までは最弱と言われてたわけだし。
「まぁそうだな。けどさ、考えてみなよ。確かにお前は強くなった。
少なくともベルフェゴールに勝てるのだから、属性相性すら無視できる大幅強化だ」
鬼若は「そうでしょうそうでしょう」と言わんばかりに、大きくうんうんとうなずく。
その顔は見事なドヤ顔で、ちょっとイラついたがそこはぐっとこらえて、大人の対応と、交渉術で言いくるめよう。
「けどな、今の俺はこんな状態だ。お前が戦っている間は、誰が守ってくれる?」
「それは……。他の契約者でもよろしいのではないでしょうか」
少し声のトーンは下がったものの、やはり契約には乗り気ではないか。
自身の立場を守るためというのもあるが、鬼若はベルフェゴールの事を信用してないというのもあるだろう。
まぁ、さっきから俺を「まくらコレクションに」と言ってるくらいだからね。っていうか「まくらコレクション」ってなんだよ。
それはともかく、だからといって俺も折れる気は無い。
今まで手の届かなかった存在がこんなに近くにいるのだからな。
「それはつまりSR+以下に守らせるという事か?
今回みたいにSSRを相手する事になるかも知れないのに?」
「ですが……」
もう一押しといったところか。そうだな、押すだけじゃなくプラスして……。
「それにな、さっきベルフェゴールは、俺の服を作ってくれたって言ってただろ?
だったら、俺の身の回りの世話をしてもらうにも、ちょうど良いと思わないか?
あとさ……、お前は何か勘違いをしているかもしれないけど、俺はお前の事を信用してるんだ。
俺の持つ最強の矛、それがお前だ」
「最強の……、矛ですか」
「最強の矛を持つ者には、最強の盾も必要だとは思わないか?」
「最強の矛と、最強の盾……」
人はそれを矛盾と呼ぶが、最強の矛が最強の盾を貫けないとは言ってないしセーフだろ。
それにそんな事を気にする奴はここにはいないだろうしな。
鬼若はしばらく黙り込み、なにやら考えを巡らせる。
しかしその顔は完全に緩みきってるし、俺は落ちたなと確信している。
「わかりました! 主様の最強の矛として、俺の後ろは最強の盾、ベルフェゴールに預けます!!」
鬼若が乗せられやすい奴でよかった。
まぁ、今まで誰しもに最弱と呼ばれていたのだから、最強だと煽ててやれば落とせるとは踏んでいたけどね。
しかし俺は鬼若とは違う。「計画通り……」などとニヤリとする事もなく、分かってくれて安心したという顔をしておかないとな。
まくらの表情が読めるとは思えないけどな。
「盛り上がっている所悪いのだが……」
と、ここで今まで俺達の話の行方を見守っていたベルフェゴールが口を挟む。
もしかして契約したくないとか言わないよね……?
「契約式で我を引き当てねば、契約はできぬぞ」
「「あっ……」」
今回もちょっと短いね~
「このあとの3話でセットなのじゃ」
中の人の無計画さが露見してるな
「中の人がメタすぎるって言ってたのじゃ」
だって俺達神だし~? 第四の壁くらい越えられるし~?
「コメントやブックマークのクレクレをさせてる時点でお察しなのじゃ」
話数増やして何回もクレクレさせる作戦か!? 最近してない気がするけど。
「話数を増やされるとワンポイント情報のネタが無くなるのじゃ…」
ガチャ神ちゃんメタ~い★
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