戦鬼伝

この願いを叶えるためなら、命も、世界も、かけてみせる――。
鈴奈
鈴奈

公開日時: 2020年11月18日(水) 20:00
文字数:135

 下駄箱にたどり着くと、学生服の青年が、玄関扉のガラスに、ぼうっともたれかかっていた。

 彼は、姫を見つけると、何も言わずにじっと見つめた。

 姫は目をそらし、そそくさと靴を履きかえ、隣に並んだ。


「お待たせ。行きましょう、竜」


 竜はこくりとうなずき、姫の歩幅に合わせて、歩き始めた。

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