総司「あのさ、琴音は僕と一緒に居て楽しい?」
琴音「な、何を急に。まぁ、つまらなくはないけど、、、」
総司「でもさ、社会的規範は割と平気で破るくせに琴音って友達多いじゃん?だからさ」
琴音「んっ?急にディス?あのね、それはアンタが載せてるからでいつだって私は受動的!で、何?友達が多くて二人きりになれなくなっちゃうって、妬いてんの?ウケる〜」
総司「琴音ってサイコパスなのかな、と思って」
琴音「失礼!お前、失礼!『サイコパスなのかな』じゃねぇよ!まして年頃の、言っちゃ悪いが容姿も発育も良い方だと自認してる私だぞ?手繋ぎデートしてやる、って言ったらおそらく学食より列が出来るんじゃないかな、の私だぞ?それをサイコパスと!?」
総司「容姿は関係なくね?だって、サイコパスは社会的規範を守らず、社交性が高い、って話だよ?」
琴音「話だよ?じゃねぇよ!社会的規範を守らないのは総司の方じゃん!私は幼馴染に付き合ってるだけの可憐な少女です!」
総司「そこまで言うならサイコパス診断をしよう。コレで白黒付けようじゃんか」
琴音「サイコパス診断をアンタがするんかい!アンタの胸先三寸で白にも黒にもなるだろうが!」
総司「はい、静かに!じゃあ、第一問!貴方は喉が渇きました。そこに自販機があります。さて、どうする?」
琴音「普通に買うわ。普通に。透明なヤツとかいちいち選ばずに買うわ」
総司「何でよ、透明に拘れよ」
琴音「アンタの策には乗らない!断固、透明に拘らず買います!」
総司「でも、この中のどれかは猛毒だよ?」
琴音「なんで自販機に猛毒の飲料があるんだよ!八洋に即電話!」
総司「でもケータイは圏外だよ」
琴音「なんて事!他に人は近くにいるの?」
総司「いる。僕と見知らぬお爺さん」
琴音「じゃあ、アンタに飲み物を奢って、その後同じものを買う」
総司「なんでよ」
琴音「それは、、、アンタなら天国に行っても恨まないし、私が仮に死んでも仲良く話せるでしょ?」
総司「、、、琴音っ!///」
琴音「い、言わせんな、バカ!」
総司「、、、まぁ、ともかく、サイコパスだね」
琴音「な、何でよ!」
総司「はい、第二問!家で一人でいる時、侵入者が入ってきたよ。どうする?」
琴音「私は何か音の出るものを使ってた?」
総司「いや、ケータイゲームしてた」
琴音「敵は窓を割ったの?それとも切って入ってきたの?」
総司「何それ?じゃあ、割った」
琴音「相手は大胆なヤツね。さて、どうするかな。とりあえず、電気を消して、物陰に隠れる」
総司「出た!サイコパスじゃん!」
琴音「何でだよ、100人が100人、この状況下なら電気消して、息を潜めるだろうよ!」
総司「いや、皆、怯えて動けないよ」
琴音「そんなんアリかよ!私も怯えるわ!」
総司「っで、どうすんの?」
琴音「えっ、最後に帰りがけを狙う」
総司「やっぱスゲェわ、狙うって単語出てこないもん」
琴音「そう?でも帰りは気が逃げる事に集中してるから周囲の注意は行きに比べると散漫だよ」
総司「いいよ、そんな解説!よくイケると思うね、感心するわ」
琴音「大体、靴下にゴルフボール入れて殴れば、大抵のものは凹むでしょうよ」
総司「保険屋が出てくるヤツな」
琴音「ともかく、こんなんは普通!私はちっともサイコパスじゃない!」
総司「なんか片鱗はあるんだけどな。第三問!憎いヤツがビルのヘリに指だけで捕まって助けを呼んでますが貴方しかいません。どうします?」
琴音「聴く前にアンタは?ちなみにソイツ、とんでもないめちゃくちゃ極悪非道の極悪人ね」
総司「なんだその形容は。あったまの悪い小学生みたいな言い回しだな。えーっと、指を外してく」
琴音「はい、アンタは殺人鬼です!」
総司「殺人鬼って、一人だけですけど?」
琴音「鬼だよ。だって指を外してくんでしょ?鬼畜やわぁ」
総司「な、じゃあ、琴音は?」
琴音「私?見てる」
総司「へっ?」
琴音「ただジッと見てる」
総司「こっわ!」
琴音「何が?私は殺人鬼じゃないよ?」
総司「いや、それこそサイコパスじゃんか!」
琴音「何よ、見てるのの何が問題?後で聞かれたって『気が動転して何も出来ませんでした』って可憐な少女が言えばイチコロよ!」
総司「ほら、イチコロと」
琴音「これは言葉のアヤで、てか、私はサイコパスじゃない!大体、サイコパスって何よ?」
総司「えっと、冷徹で無感情?」
琴音「それは冷静で奥ゆかしいだけ。確かに私は冷静で奥ゆかしいかも知れないけどね」
総司「まぁ、そっか。良かった、琴音はサイコパスじゃないだね?」
琴音「そうよ。だからコレからも一緒にいようね、総司ィ!」
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