「どうも皆さんこんサメー!今日もゆっくり遊んでいくよー」
軽快なトークが、イヤホン越しに聞こえてくる。
サバサバした口調に、ブルーアッシュのかかった髪。
僕が今目の前にしているのは、僕が今人生でいちばん応援している人だ。
“応援”?
…んー、なんだろう。
応援って言うと、なんだか変な感じもする。
変な感じっていうか、“他人事”みたいな?
僕が彼女に出会ったのは、たった6インチのスマホ画面の中だった。
出会いは唐突だった。
明かりを消した部屋の中で、眠れない夜を過ごしてた。
何もかも嫌になって、部屋の外に出るのもめんどくさくて。
なんでこんな目に遭うんだろう…
どうしようもないくらいに悔しくて、…辛くて。
今すぐに叫びたい気分だった。
今すぐに、どこかに行きたかった。
そんな時だった。
何気なくつけた動画サイトを見ていると、ギザギザの歯が生えた可愛らしい少女のイラストが、某人気ゲームのタイトルと一緒に描かれていた。
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