本当は友達になんか借りたくない。
けれど、親はお金がない。
ならば知り合いに頼るしかなかった。
僕の知り合いには、快く貸してくれる人がめちゃくちゃ多かった。
いままで学校では、根は真面目だけどちょい悪みたいなキャラだった。
なので皆に良い奴だとは思われていたと思う。
仕事もそうだ。どんな小さな仕事も真面目に取り組んだ。
真面目が故に細かいことを言い過ぎて喧嘩になったこともある。
だが今回は【真面目】だった事が功を奏して、14名の人が貸してくれた。
僕は本当に人に恵まれいる。本当にありがとう。そう感謝した。
こうして貸してくれる人の元へ向かい、200万を集めた。
そして後日、酒井と大沢さんと集まることになった。
「おう!お金集まったか?」
「何とか集めたよ。みんな本当にいい人で信用して貸してくれた。」
そしてファミレスの机の上に900万が集まった。
こんな大金は初めて見た。手に汗を握った。
「それで、このお金どうするの?酒井が管理するのか?」
「いや、そこは大沢さんだろ」
「確かにどう考えてもそうだね!」
「よし、じゃぁ責任を持ってこのお金預かるわ!」
「お願いしますよ!オフィス決めましたか?」
「それは知り合いの不動産屋にやってもらってるから、来週にでも資料持ってくるわ」
「あ、さすが仕事が早いですね。お願いします。」
僕は密かにオフィス決めを楽しみにしていた。
高層ビルの上の方で、いい景色を見ながらコーヒー飲んでやりたいな。
とか
稼いだらめちゃくちゃにモテたりしないかな。
とか
良い車買って、タワーマンション住んでドラマみたいな生活できるかな。
とかひたすらに妄想していた。
だから来週がとても楽しみだった。
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