寝ぼけていた俺は、ゆーちゃんの胸を揉んでしまった。
彼女は幽霊だ。
これまでそういった目で見たことはなかったし、触ろうとしても触れなかった。
しかし、実体化が進んだことや俺の聖魔法の腕が向上したことにより、触れられるようになった感じである。
そのおっぱいは柔らかかった。
「ゆーちゃん、こっちを向いてくれないか?」
俺はそう口にする。
だが、ゆーちゃんは沈黙したままだ。
(参ったな……)
俺はそんなことを思う。
このまま背を向けられていても困るのだ。
主に、下半身的な意味で……。
「ゆーちゃん、その可愛い顔を見せてくれないか?」
俺はそう言う。
するとようやく、ゆーちゃんがこちらに振り向いた。
その表情は……。
「おにーさん、そんなに私の胸が好きなの?」
ジト目で冷ややかなものだった。
「いや、さっきのは誤解だ! わざとじゃないんだ!!」
俺は慌てて弁明する。
だが、ゆーちゃんのジト目は変わらないままだ。
「わざとじゃないのは分かってるけどさ……。チャンスがあったらまた揉もうとしてるでしょ?」
「そ、そんなことは……」
俺は言葉に詰まってしまう。
強く否定できないのが悲しいところだ。
「おにーさんのエッチ」
ゆーちゃんはジト目を継続しながら、少し悪戯っぽく言う。
その言い方は、子供っぽい。
幽霊になってからの存在年数はかなり長いはずだが……。
死亡時の年齢が影響しているのだろうか?
「おにーさん……。私は幽霊だよ?」
「あ、あぁ……」
「生者が幽霊に欲情するなんて、おかしいと思わないの?」
「そ、そうだな……」
俺はそう答える。
ジト目で責められると興奮するとは、言えない……。
(しかし、少し言い過ぎではないだろうか?)
そんな気持ちも湧いてくるが、ここはグッと堪える。
この程度のことは我慢してしかるべきだろう。
「でもまぁ、おにーさんだから許してあげるけどね」
ゆーちゃんはそう口にすると、悪戯っぽい笑みを浮かべた。
どうやら俺は許されたようだ。
となれば、俺がやるべきことは1つ。
「すまんな、ゆーちゃん。許してくれてありがとう。ではさっそく……」
「ひゃんっ!!」
俺はゆーちゃんの胸を揉み始めた。
先程は偶然に触れてしまった程度だったが、今度はしっかりと揉ませてもらう。
「お、おにーさん……。どうしてまた揉んでるの!?」
「ん? だって、ゆーちゃんが許してくれたんじゃないか。だったら、好き放題してもいいだろ?」
俺はそう言いながら、ゆーちゃんの胸を揉み続ける。
柔らかい。
まるで、マシュマロのような感触だ。
「許すって……そういう意味じゃないからっ! 最初の件を水に流すってだけで、それ以上の意味はないからっ!」
「そうなのか? 俺はてっきり、もっと揉んでほしかったのかと……」
「そんなわけ――ひゃうっ!?」
俺はゆーちゃんの体を堪能する。
彼女は敏感に反応していた。
「そ、そこはダメだよぉ……。くすぐったいし……」
「ふむ、ここは弱いのか……」
俺はニヤリとする。
そして、行為を続けていく。
「おにーさん、おかしいよぉ! 幽霊相手にこんなこと……」
「確かに、俺も幽霊に欲情するのは初めてだな」
初欲情……ども……。
俺みたいな節操なし、他にいますかっていねぇか、ははっ。
先日の酒場での会話。
あのウェイトレスが可愛い、付き合ってる彼女が可愛い。
ま、それが普通ですわな。
かたや俺は潜水中の船で幽霊の胸を揉んで、呟くんすわ。
It’a soft breasts.
狂ってる?
それ、誉め言葉ね。
好きな国王 ネルエラ陛下。
尊敬する人間 アドルフの兄貴(チンピラ行為はNO)。
なんつってる間にも熱情が溜まっていく一方っすよ(笑)。
あ~あ、精力強化スキルを伸ばした者の辛いとこね、これ。
「おにーさん、もうダメぇ……」
ゆーちゃんが脱力したように横になった。
少しやり過ぎたかもしれない。
「幽霊なのに体力がないんだな」
そんな憎まれ口をたたきながら、俺の中には期待感がある。
「はぁ、はぁ……。おにーさん、ひどいよぉ……」
ゆーちゃんはベッドに横になったまま動かない。
目は涙目になっていた。
「さぁ、ここからが本番だ」
俺の中でケダモノが覚醒する。
この熱情を、ゆーちゃんにぶつけさせてもらうことにしよう。
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