【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう

~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
猪木洋平@【コミカライズ連載中】

845話 屋敷のレイアウト

公開日時: 2022年11月18日(金) 12:21
文字数:2,188

 ラーグの街に帰還した俺が最初に行なったことは、増築された屋敷の視察だった。


「凄いな……」


 思わずそう呟いてしまったのは仕方がないと思う。

 増築部は、なかなか広い造りになっている。


「しかし、内装はあまり整っていないようだな?」


 壁紙、絨毯、家具などは設置されていない。

 雨風がしのげるだけの屋根と壁が増築されて、その外観だけ整えられているような格好だ。


「内装はハイブリッジ騎士爵や実際に住む人たちの好みもあるだろうし、後回しにしてたのさ。増築工事と違って、絨毯や家具を設置するぐらいなら時間は掛からないし」


「なるほど。合理的な判断だ」


 さすがはトリスタ。

 彼の判断力は頼りになる。

 俺の加護付与スキルにより、ハイブリッジ男爵家の面々は強大な戦闘能力を持つ者が多い。

 しかし一方で、内政、統率、知識や判断力などの面において不安要素がある。

 そういった状況下において、トリスタの存在は大きいな。


「ここは本館に連なる増築部分なんだよな……。誰に住んでもらうか……」


 元々の本館は、2階建てだ。

 新たに3階が追加され、さらには連なる形で奥にも屋敷面積が増えた。

 また、別館一号や別館二号もそれぞれ増築されている。


 ここで、屋敷周りのレイアウトを整理してみるか。

 まずは以前のレイアウトだ。



+ーーーーーーーーー+

│筋○○○○○○○弓│

|○○○○○○○○○|

|1○○館館館○○2|

|1○○館館館○○2|

|1○○○○○○○2|

|1○○畑○畑○○2|

|○○○畑○畑○○○|

|○○○○○○○○馬|

+ーーーー門ーーーー+

道道道道道道道道道道道



筋……ミティの筋トレ用具が置かれている場所。

弓……ユナが弓の練習をする的が置かれている場所。

○……芝生や道など。

館……ミリオンズが住む本館。

   1階には、リビング、風呂、食卓などがある。

   配下の者たちも気軽に訪れる憩いの場となっている。

   2階には、俺を含めミリオンズの個室がある。

   それ以外の者の出入りを特に禁止しているわけではないが、基本的には執事やメイド以外の者が訪れることはない。

1……ハイブリッジ家の家臣たちが住む別館一号。

   ニムの土魔法によって作られた簡素な仮住居だったが、その後手入れされて完成度が増した。

   比較的広い部屋が多い。

2……ハイブリッジ家の家臣たちが住む別館二号。

   街の大工によって建造された正式な建物である。

   別館一号よりも作りがしっかりしている一方で、部屋の広さは普通である。

畑……ニムの家庭菜園。

   彼女の不在時には、ニルスやロロによって手入れされている。

馬……馬小屋。

   匂い対策として、ニムの土魔法による塀が設けられている。

   普段はユナが馬の世話をしているが、彼女の不在時にはヴィルナやハンナが代わりに世話をしている。



 以前はこんな感じのレイアウトだった。

 そして今回、王都から帰還した俺たちを迎えた屋敷のレイアウトを改めて確認する。



+ーーーーーーーーーーーーー+

│○○○○○○○○○○○○○│

│○○○○○館館館○○○○○│

│○○○○○館館館○○○○○│

│○○○○○○館○○○○○○│

│○○筋○○○館○○○弓○○│

|○○○○○館館館○○○○○|

|○11○○館館館○○22○|

|○11○○館館館○○22○|

|○11○○○○○○○22○|

|○11○○畑○畑○○22○|

|○○○○○畑○畑○○○○○|

|○○○○○○○○○○馬○○|

+ーーーーーー門ーーーーーー+

道道道道道道道道道道道道道道道



「あれ? そう言えば、敷地面積自体も増えていないか? 隣の区画にも何かあったような……」


 俺が思い浮かべているのは大雑把な俯瞰図だ。

 ざっくりとしたマス目における計算だが、以前は9マス×9マスで81マスあった。

 それが今では、12マス×13マスで156マスある。

 面積で言えば、実に2倍近くなっているな。


「隣にあったのは、空き家や空き地だね。僕が交渉して、買い取っておいたのさ。これで心置きなく増築できるでしょ? 本館、一号館、二号館、それぞれ増築しておいたよ」


「おぉ! なるほど、そういうことだったのか!」


「ハイブリッジ騎士爵は手当たり次第に女性に手を出すから、すぐにでも手狭になってくる。それに、そもそも騎士爵としてやや小さいぐらいの屋敷だったしね」


「ありがとう、トリスタ。本当に助かるよ」


「どういたしまして」


 トリスタのおかげで、本来は俺が仕切るべき仕事が片付いた。

 やはり、持つべき者は有能な配下だな。


「よし。ではさっそく、それぞれの住居に誰が住むのか決めていかないとな」


 シンプルに考えるならば、新たに王都から連れてきた者たちが増築部分に住む感じになるだろう。

 本館の増築部分には俺のハーレムメンバー候補を、一号館の増築部分には家族連れを、二号館の増築部分には独り身の者を住まわせるのがいい。


(うーん……。ただ、あまりにも露骨なのは……)


 この中で最も格上の住居は、やはり本館だろう。

 俺の一存で新参者をそちらに入居させると、既存メンバーから不満が出ないとも限らない。

 そう考えると、既存メンバーからも改めて意見を吸い上げる必要性が出てくる。


「セバス」


「はい」


「新たに連れてきた者たちも含め、希望の居住部屋を聞き出し、調整してくれ」


「かしこまりました」


 これでよし。

 執事長セバスなら、いい感じに調整してくれるだろう。

 後は、補佐としてオリビアあたりを付けておけば間違いない。

 俺は今後のレイアウトに思いを馳せていくのだった。

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