【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう

~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
猪木洋平@【コミカライズ連載中】

1471話 妖刀村雨

公開日時: 2024年8月10日(土) 12:18
文字数:1,185

「ふっふっふ……。さぁ、見ての通り俺は無手だ! これで、俺に害意がないことが分かっただろう?」


 俺は左右の手に少女たちのふんどしを持ったまま、万歳のポーズを取る。

 これで、少女たちの警戒は緩んだ。


「いや……でも、所詮は変態だし……」


「確かにそうだけどさ……。少しぐらい話さないと、立ち去ってくれないんじゃない?」


「うーん……」


 少女たちが話し合う。

 どうやら、俺の話を聞いてみる気にはなってくれたらしい。

 説得がうまくいっているようでよかった!

 ……と思ったのだが。


「あっ、ちょっと! この変態侍! まだ武器を隠し持っているじゃない!!」


「え……?」


 一人の少女が、俺を指差す。

 だが、俺は無手だ。

 武器など持っているわけがない。


「何の話だ? 俺は本当に何も……」


「とぼけても無駄よ! 私の目はごまかせないわ! あんた、侍装束の腰あたりに短刀を隠し持っているでしょ!」


「え……?」


 俺は自分の腰回りを見る。

 すると、股間部の布が不自然に盛り上がっていた。


「いや、これは……」


「やっぱり! あんた、私たちを辱める気満々ね!」


「ち、違う……。これはただの妖刀村雨で……」


「ほら、やっぱり武器を隠し持ってるってことでしょ!!」


 少女の一人が叫ぶ。

 まずい……。

 少女たちのふんどしに埋もれて眠っていたあと、彼女たちに股間を掴まれてかごの中から引きずり出され、そして成り行きで彼女たちのふんどしをいただいた。

 その一連の流れのせいで、妖刀村雨の封印が解けかかっている。

 俺の股間は、侍装束の布を押し上げていた。


(くっ……! この妖刀村雨め……。どうして、こんなタイミングで……!!)


 俺は心の中で悪態をつく。

 だが、そんなことをしている余裕はない。


「やっぱりね! 敵意がないなんて嘘だったんだ!」


「私たちを騙して、辱めるつもりなんでしょ! 変態!」


「だから違うんだ……! これは……」


 俺は必死に釈明しようとする。

 だが、少女たちの俺を見る目は冷たかった。


(そんな目で見ないでくれ……)


 もうこれ以上、何を言っても信じてもらえない気がする。

 しかし、それでも俺は諦めない!


「聞いてくれ! 俺の名は『ふんどし仮面』! 改めて誓おう! 君たちに危害を加えるつもりは――ん?」


 ひゅうっ……。

 俺の言葉を遮るように、一陣の風が吹いた。


「あっ……」


 俺は思わず声を上げる。

 そして、少女たちも気づいたようだ。

 自分たちの衣装が風でめくられてしまったことに。


「きゃっ!?」


「ちょっ……!」


「い、いやぁーっ!!」


 彼女たちが悲鳴を上げて、股間部の衣装を手で押さえる。

 普段なら、少しぐらい衣装がめくれても大騒ぎするようなことではない。

 その下にはふんどしを着ているのだから。

 だが、今は状況が違った。


「お、おおおっ……! うおおおおおぉーーっ!!!」


 俺は感動に打ち震える。

 なんということだろう!

 少女たちの股間が丸見えではないか!

 あまりの感動に、俺はつい大声で叫んでしまったのだった。

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