【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう

~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
猪木洋平@【コミカライズ連載中】

1087話 道すがら今後の予定を整理

公開日時: 2023年7月19日(水) 12:15
文字数:1,744

「いやぁ、晴れやかな朝だなぁ! 良いことをした後ってのは、気持ちがいい!!」


 俺は上機嫌でオルフェスの街を歩く。

 ほっぺたには、まだテナによるビンタの跡が残っているが……。

 こんなもの、ある意味ではご褒美のようなものである。


「無料券も、喜んでもらえてよかった」


 俺はエレナに渡していた3枚の無料券。

 その中にはもちろん、テナの分も含まれている。

 リンドウの温泉旅館の話を聞いたテナは、ぜひ行ってみたいと言って喜んでいた。

 プレゼントした甲斐があったというものである。


 悔いが残る箇所があったとすれば、ビンタと無料券贈呈のタイミングか。

 先にビンタをされてしまった。

 無料券を一足早くプレゼントしていれば、テナの怒りも収まっていたかもしれない。


 ま、細かいことはいい。

 いろいろあったが、『三日月の舞』とそれなりに親睦を深めることができたように思う。


「彼女たちはダダダ団の後処理に付き合うため、しばらくはオルフェスに滞在……。その後、リンドウに向けて出発すると言っていたな」


 エレナとルリイは、彼女たちの部屋に留まっている。

 2人は気分転換がてらに朝の海岸線を散歩していただけだったらしいからな。

 朝っぱらから1人で慰めていたテナと合流した今、また3人組で行動を始めることになる。

 一方の俺も、もうしばらくは滞在を続けることになるだろう。

 ダダダ団の後処理を見届けるというのもあるが、他にも用事がある。


(まず、『猫のゆりかご亭』のサーニャちゃんだな……)


 昨日の夕方頃に別行動になったきり、会っていない。

 時系列はこうだ。

 昨日の昼過ぎ、サーニャちゃんがタケシを看病する。

 昨日の夕方頃、モニカ、ニム、サーニャちゃんの3人で買い物に出かける。


 昨日の夜、タケシがダダダ団の刺客3人に襲われる。

 そして、タケシから『ナイトメア・ナイト』に変装し、ダダダ団を壊滅させるべく行動を始める。

 同じ頃、買い物を終えたモニカたちがサーニャちゃんを『猫のゆりかご亭』に送り届ける。

 異変を察知したモニカたちが俺と接触し、ダダダ団を壊滅させるべく別行動を開始する。


 その後は、アジトにいち早く侵入した俺が暴れまわり、さらにはモニカとニムを影魔法でアジト内に転移させ、幹部ヨゼフや下っ端を殲滅。

 俺が頭領リオンと戦い、海上に戦いの場を移して勝利。

 最後に、戦闘後の俺が魔力不足で意識を失うも、何とか砂浜に漂着した。


「……まぁ、ざっくりまとめると、こんな感じだよな」


 サーニャちゃんには悪いことをした。

 彼女は心配しているかもしれない。

 まぁ、『勝手にどこかに行くにゃんて、迷惑なお客様ですにゃ!』とか怒っているパターンもあるが。

 ……いや、優しい子だから許してくれるかもしれないな。


(サーニャちゃんの他は……モニカやニムとの再合流か)


 俺がリオンと共に海上へ転移したため、彼女たちは置いてきた形となっている。

 彼女たちは強い。

 戦闘面の心配は全くしていない。

 そもそも、ジェイネフェリアに作ってもらったとある魔道具のおかげで、無事であることだけは分かっているからな。


 とはいえ、今後の予定も共有しなければならないし、早めに合流すべきだ。

 事前の打ち合わせでは、『猫のゆりかご亭』の部屋で落ち合うことになっている。

 サーニャちゃんの件と同時に事が済むだろう。


(あとは……そうだな……。魔導工房の少女の無事を確認し、隠密小型船の完成を待つ必要もあるな……)


 本来、ダダダ団のような地元マフィアは放置でも良かった。

 ネルエラ陛下直々の指令が別にあったからだ。

 しかし、そのダダダ団が魔導工房の少女にまで手を伸ばし、結果的に隠密小型船の完成が遅れていた。

 だからこそ、俺はダダダ団を潰すために行動を始めたのである。


(完成を待っている間は、モニカ、ニム、サーニャちゃん、『三日月の舞』あたりとのんびり過ごしていればいいか……)


 場合によっては、ダダダ団の後処理も手伝ったりすることもあるだろう。

 そして、完成の目処がつけば、出発予定日に合わせて『ミリオンズ』のメンバーを転移魔法陣でオルフェスに呼び寄せる。

 後はそのままオルフェスを出発してヤマト連邦へ向かうだけだ。


 うん。

 実にシンプルな予定である。


「さぁ、『猫のゆりかご亭』に向かおうか……」


 俺は足取り軽く歩き始める。

 そして数分後、俺は目的地に到着したのだった。

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