【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう

~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
猪木洋平@【コミカライズ連載中】

1089話 サーニャへの加護(小)付与

公開日時: 2023年7月21日(金) 12:11
文字数:1,693

 宿屋に帰ってきた俺。

 サーニャちゃんはとても心配してくれていたそうだ。

 そして、ダダダ団から救った俺に対して通常以上の想いを持っているらしい。


「俺は任務で旅に出ます。ただ、絶対に帰ってきます。約束します。だから、その時にまた改めて伝えさせてください。俺の想いを……」


「……はい。わかりましたにゃ。にゃぁは待ち続けますにゃ。いつまでも……」


 サーニャちゃんが笑顔で答える。

 俺への忠誠度が上がったのが分かる。

 俺は心の中でガッツポーズを決めた。


(よし! このまま一気に畳みかけよう!!)


 俺はサーニャちゃんに近づき、彼女の肩に手を置く。


「さっちゃんさん……」


「にゃぁ……」


 頬を赤らめながら、小さく呟くサーニャちゃん。

 そして、彼女は目を閉じた。


「んっ……、あっ……、にゃぁんっ……!」


 唇と唇が触れ合う。

 キスを交わした俺とサーニャちゃんは、見つめ合ったまま微笑む。


「お客様、大好きですにゃぁ……。お仕事頑張ってきてくださいにゃ……」


「はい。……あ、でも……」


「なんですかにゃ?」


「もうしばらくはこの街に滞在する予定なんです。おそらく、この『猫のゆりかご亭』にあと数泊はさせてもらうことになるでしょう」


「にゃにゃんと! 本当ですにゃ!? 嬉しいですにゃ!!」


 サーニャちゃんが嬉しそうに叫ぶ。

 尻尾がピンと伸びた。


「それでは、お客様のために精一杯おもてなしさせていただきますにゃ!」


「ありがとうございます。楽しみにしておきますね」


「はい! 任せておいてほしいですにゃ!!」


 こうして俺は、サーニャちゃんとの再会を果たした。

 そして、一時的な別れを告げ、2階の自室に向かう。

 事前の打ち合わせによれば、ニムとモニカがそこに戻ってきているはずだ。

 ここまで近くに来れば、魔力や闘気の気配も感じる。

 無事なのは間違いないだろう。


 さて。

 階段や廊下を歩いている間に、確認しておきたい事項がある。

 サーニャちゃんへの加護(小)についてだ。



レベル?、サーニャ=ニィルケット

種族:猫獣人

身分:平民

役割:『猫のゆりかご亭』女将

職業:ー

ランク:ー


HP:??

MP:??

腕力:低め

脚力:高め

体力:??

器用:??

魔力:??


残りスキルポイント:???

スキル:

魔道具操作術レベル3(2+1)

清掃術レベル3(2+1)

??



 俺はオルフェスに来て、サーニャちゃんの『猫のゆりかご亭』に泊まり続けている。

 ちょっとエッチなハプニングがあったりもした。

 ダダダ団に絡まれている彼女を助けに入ったこともあった。

 そしてつい先ほど、彼女との再会を果たし、熱いキスをかわすに至った。

 結果、サーニャちゃんの忠義度が40に達し、加護(小)の付与に成功したのである。


「ふむ……」


 さっそくサーニャちゃんのステータスを確認してみる。

 種族や基礎ステータスは、まぁ予想通りといったところか。

 特筆すべきは、『魔道具操作術』のスキルだろう。

 これは初めて見たスキルだ。


(オルフェスで生まれ育った彼女ならでは、ということかな……?)


 この世界において、魔道具は高価なものだ。

 しかし、古都オルフェスでは少しばかり事情が異なる。

 古代文明の遺産である古代魔道具が一部に流通・普及している。

 その影響か、下級魔道具の普及具合も他の街より進んでいるようだった。

 サーニャちゃんは宿に備え付けの古代魔道具を活用していたし、ダダダ団の幹部ヨゼフや頭領リオンも各種の魔道具を戦闘に活かしていた。


(この『魔道具操作術』は、ハイブリッジ男爵領の発展に役に立つかもしれないな……。ヤマト連邦の任務が終わったら、サーニャちゃんをラーグかリンドウに招待したいところだ。ま、かなり後の話になるが……)


 俺はそんなことを考えつつ、2階の廊下を歩いていく。

 サーニャちゃんのステータスの確認はこれぐらいでいいだろう。

 次は、部屋で待っているモニカやニムとの合流だ。

 俺は部屋の扉をノックする。

 コンコン……。


「はーい! どうぞー!!」


「か、鍵は開いてますよ!」


 中からモニカとニムの元気な声が聞こえてきた。


(うん。無事に戻ってきていたみたいだな……)


 2人の安否を確認した俺は、安堵の気持ちと共にドアを開ける。

 しかし、中では予想外の光景が広がっていたのだった。

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