【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう

~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
猪木洋平@【コミカライズ連載中】

1643話 微妙な胸の大きさ【蓮華side】

公開日時: 2025年1月30日(木) 12:10
文字数:1,067

「君の実力、見せてもらうよ」


「拙者とて、無抵抗に負けるつもりはないでござる」


 蓮華が構える。

 そのまま、二人は激突した。


「「はぁっ!」」


 美少年と蓮華が同時に刀を振り抜く。

 刃と刃が激しくぶつかり合い、鋭い金属音が辺りに響き渡る。

 そのまま、二人は激しい剣戟を繰り広げた。


「ほう……やるね」


 美少年は余裕の表情だ。

 だが、その心中では焦りが芽生えていた。

 蓮華の剣技は彼の想像をはるかに超えるものだったからだ。


「そこ!」


「くっ……!!」


 蓮華の一閃が胸元をかすめ、美少年はとっさに距離を取る。

 その額にはうっすらと汗が浮かんでいた。


「なるほど、強いね」


「それはこちらの台詞でござるよ。拙者、ここまで苦戦するのは久方ぶりでござる」


「ふふ……。それは光栄だ」


 美少年が微笑む。

 だが、その構えは決して崩れない。

 蓮華の実力を認めつつも、まだ勝利を諦める気はなかった。


「さぁ、続けよう。……ん? どこを見ている……?」


 美少年が僅かな違和感を覚える。

 蓮華の視線が、自分の胸元を凝視しているのに気づいたからだ。


「なっ!?」


 先ほどの攻防で蓮華の剣閃が服を裂いたらしく、胸が露わになってしまっていたようだ。

 胸の先端にある突起までが丸見えである。

 美少年が慌てて胸を隠す。

 その様子を見て、蓮華は確信した。


「微妙な胸の大きさ故に判断がつかなかったが、お主は少女であったか。拙者、勘違いしていたでござる」


「ぐっ……!! お、おのれ……!!!」


 美少年改め美少女は顔を真っ赤にし、怒りに震えている。

 どうやら胸を見られたことが、彼女にとっては何よりも恥ずかしかったらしい。


「恥ずかしがることないでござるよ。拙者も女、それにお主と同じ妖精族でござる」


 蓮華が静かに慰める。

 ヤマト連邦における妖精族――サザリアナ王国における通称エルフは、見目麗しい特徴を持つことで知られる。

 金髪碧眼が一般的で、風や植物系統の魔法や妖術を得意とする者が多い。

 また、胸が控えめであることも種族の特徴だ。

 貧乳を気にする者も中にはいるが、それもまた天性のものとして受け入れられている。

 蓮華も例外ではなく、彼女自身がエルフであるため、相手の気持ちが分かる部分もあった。

 しかし、慰めの言葉をかけられた本人は怒り心頭だ。


「黙れ! 紛い物が!!」


「なっ!?」


 突如として美少女の剣閃が蓮華を襲う。

 その動きは先ほどまでとは比べ物にならないほど速い。


(怒りで速度が増した!? しかし、紛い物呼ばわりされるとは……?)


 蓮華は驚きつつも防戦一方の状態に追い込まれる。

 彼女は相手の攻撃を慎重に見極めながら、次の一手を探ろうと集中を高めるのだった。

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